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カトク 新庄耕 読書感想 ややネタバレ有

労働局内に作られた過重労働撲滅特別対策班というチームを
題材にした話。

以前、友人達と興した会社で同僚が自死した結果からカトク員になった
主人公が過剰労働やパワハラが横行している会社を摘発・是正する為に
奮闘するって流れなんだけど、一般企業で働いてる人なら
なんとなく思い当たる節や上司、隣部署から噂話や学生時代の仲間との
飲み会でで聞こえてくるような話が多く、共感は得られやすい気は
するけど、当然役所仕事なのでペラい。
根本的な解決には至らない、というのが救われないというか。
企業内にはびこってしまった空気は、原因である人員を排除しても
また繰り返すだけなんだよね。

救われる人もいるが、それがきっかけで余計苦しむ人がいるので
両サイドに立つと非常に難しい話な気がする。
部下から昇進して、部下を持つ立場になる、経営者になると
視点がどうしても変わってくるよね。

個人的には、ちょっと気分の良くない終わり方であった。