本の紹介:『空気の教育』外山滋比古
本屋にはいつも吸い込まれる。
その日もふらっと車で大きな書店に行き、通い慣れた文具コーナーを抜けておなじみの棚に向かった。いつも眺める岩波書店コーナーの隣にはちくま書店コーナーがあって、ついでにのぞいてみたのである。
有名な本が置いてあった。
書店員さんが書いたポップにもデカデカと「東大と京大で一番読まれています!」ということが書いてあって、ひねくれ者の私にはその本を手に取ろうという気が起きなかった。だが、その作者はきっと良い本を他にも書いているだろうと安易に考えて、「