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働く人にもアートにもSDGs。ドライフラワーアートが彩るSharesalonJAM八王子

全国5拠点に展開するシェアサロンJAM。東京で3拠点目になる八王子店が2022年6月にオープンしました。
これまでの店舗は、壁画アートやイラストが店内を彩っています。新店の八王子店はドライフラワーを利用したアートが館内を華やかに仕上げてくれました。

今回のアート作品は空間装飾を手がける株式会社VERY VERYの貞末由美子さん率いるチームが作成してくださいました。
今回のアートに込めた思いやドライフラワーの特徴などをJAM八王子の運営担当のヘアサロンnewi八王子店の店長宮澤岳大さんと対談いたしました。

newi八王子店長 宮澤さん(左)と空間デザイナー貞末さん

貞末由美子さん(以下 貞末)
株式会社VERY VERYの空間デザイナー。植物を用いた装飾の素材を買い付けから行う。八王子店のドライフラワーのアートデザインを担当。

宮澤岳大さん(以下 宮澤)
SharesalonJAM八王子の運営メンバー。JAM内に出店しているnewi八王子店の店長を務める。経歴20年以上の現役美容師。


SDGsも個性も大切にするドライフラワーのアート

JAM八王子ネイルブース

宮澤
本日は作品の制作をありがとうございました。

貞末
こちらこそ、こんなに大きい作品を手がけられて、楽しかったです。

宮澤
ドライフラワーは、最近特に流行っていますよね。ずっと扱っていたんですか?

貞末
最初は生花店と観葉植物のお店だけでした。2020年に緊急事態宣言のため、町田モディのお店に入れなくなって、お花が全部枯れてしまったんです。
それで次の緊急事態宣言に備えてドライフラワーの事業を始めました。
生花店で売れなくなる花を仕入れてドライフラワーにしているので、SDGsの流れもあり、うまく受け皿になれました。

宮澤
そうなんですね。ドライフラワーの事業を始めるまでも大変でしたね。

エントランスのドライフラワー

宮澤
JAMの他の店舗はイラストなんですが、描かれている女の子のストーリーを聞いたりすると、愛着が出てくるんですよね。
今回は、どんなコンセプトでJAMのアートを作ったのでしょうか?

貞末
なんといっても強烈な個性!
一つひとつ見るとトンチンカンなものばかりでしょ?
個性的過ぎて、知らないもの、変わっているもの、見たことないものばっかり。
どれも一見共通点はないものばかりですが、たくさん集まることでまとまりのあるオリジナルなものが生まれてるんです。
お店にとってオリジナルって、すごく大事にしたいですよね。だから「あれっぽい」とか「あれに似てる」って、思うものは嫌なんです。「これがいい!」って思うインパクトのある個性が集まるからオリジナルになるんです。

宮澤
JAMのコンセプトをすごく表現してくれてるんですね。
ここを利用するのは、個性を持った人たちばっかりなので、このエピソードは嬉しいですね。

貞末
もちろんです!店内の雰囲気がブルックリン風と聞いて、あのかっこいい世界観は新しいものと古いものが交差しているから、生み出されているんですよね。
それがドライフラワーの死んでいるものと生きているものが混じりあうこの作品と相性が良いと思いました!
この使っている植物は、注文ではなく一つひとつ実際に見に行って選んできたものなんです。今回は鹿児島から持ってきているのもあるんですよ!

宮澤
利用する人達に語りたくなりますね。
美容師やネイリスト、セラピスト、アイリストなど、本当に様々な職種のビューティシャン達です。ビューティシャン同士で交流も生まれて、お客さんを紹介しあうこともあるし、自分がお客さんになることもあるんです。
そういった交流も上手く表現されていて、すごくJAMにピッタリです。
この場所が心地いいとか好きって思う時に、アートの存在が重要だと思っています。今回の制作中の様子を撮って見せると、社内のメンバーから「見に行きたい」って、反響が本当に大きいんです。

貞末
すごく嬉しいです!
このドライフラワーは、もともと生花店にあったものです。お店に並ぶために1度切られています。ドライフラワーになることで完全に死んでいるんですね。
1本で見るとただの枯れた花ですが、たくさん集まって新しい命が吹き込まれる壮大な復活劇がここで起きているんです!

基準はエピソード。見たことない植物が見た人のアンテナを変える

宮澤
ドライフラワーにする植物は、どんな風に選んでいるんですか?

貞末
普段、皆さんが見ている植物は1割にも満たないと思うんです。世界中にはもっとたくさんの植物があるので、普通の生花店では出会わないようなお花を選んでいます。
「あそこにこんな花がある」って聞いたら現地に行って、気に入った子がいたら「お譲りください!」と交渉してます。
そこに生えているお花にはどれもエピソードがあって、それを聞くのがすごく好きなんです。今回の鹿児島での仕入れも1週間ぐらい現地にいました。生産者さんに話をたくさん聞いた中で、今回のお花も見つけ出したんです。
日本全国に探しに行って、行く先々で「これもください!」って仕入れています。

宮澤
想像以上に壮大な仕入れをしているんですね。
他にもこういったドライフラワーのアートを多く手掛けているんですか?

貞末
お花を使った空間装飾をメインにしているので、映画やCMの背景にお花を使った空間デザインをしてます。ドライフラワーだけでなく生花も扱ってますし、最近ではドライガーデンも手がけましたね。

宮澤
ドライガーデン……?

貞末
土を使わないで、サボテンみたいな多肉植物をお水とLEDで育てるんです。
カフェのお庭をカリフォルニアの西海岸にいるようなイメージに仕上げましたね。
いわゆる生花店が作るようなデザインにはしたくなくて、見たことない植物をたくさん使っています。

宮澤
今回も「花」と言っていいのか分からない植物がたくさんですね。アニメの中でしか見たことないものばかりです。

貞末
はい。今回も珍しいものを用意してきました。見た時に心のアンテナが変わるものを作りたいんですね。だから「えっ!?」と驚くような反応をしてもらえると嬉しいです。
落ち込んだ気分の時でも「きれい!」「かわいい!」と思うと、気持ちが晴れたりしますよね。私たちの作るドライフラワーのアートを見て「なにこれ!」と、今までのネガティブな気持ちが消えて気分のチャンネルに変化が起きる作品作りを目指してます。

宮澤
今日の僕たちですね。「こんな植物があるんだ」と驚きの連続でした。
でもアートって、そういうものかもしれないですね。

まとまっているからこそ、一つひとつを見たくなるドライフラワー

宮澤
生花ではなくドライフラワーならではの楽しみ方を、作り手の視点から教えていただけますか?

貞末
そうですね。植物って熱帯の地域とか乾燥地域で育った植物とか、種別とかカテゴリーがあるんです。
一般的なお店だと見た目のかわいさでカテゴリーを関係なくまとめちゃうことがあって、かわいいけど一つひとつの個性が生きてないんです。けれど、産地だったり種別だったり、共通点がある花たちをまとめると個性が生きて、すごくかわいいんです!
なので、ドライフラワーとかを見たときに「これはどんなカテゴリーでまとめているのかな」と考えてもらえると、楽しいと思います。

宮澤
それは奥が深いですね。体験教室や自宅でドライフラワーを作る人が増えてますよね。そういう視点を入れてもらうと、ドライフラワーの世界が広がりそうですね。

貞末
ドライフラワーは、乾燥しているから一緒にできるメリットもあるんです。
生花の花束だと組み合わせるのが難しいものも出てきちゃうんですね。けれど、ドライフラワーはしっかり乾燥しているので、洋物と和物の組み合わせとか幅が広がる部分もあります。
一番の魅力は長期間楽しめることです。じっくり眺めて「なんでこの色が入っているのかな」とか、いろいろ想像してもらえると嬉しいです。

宮澤
最近はドライフラワーが流行っているから、いろんなものを見て楽しんでもらいたいですね。そう思うとJAMのドライフラワーのアートをぜひ見に来てもらいたいですね。

貞末
そうですね。最高のものを集めた最高のドライフラワーを見に来てください!

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