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【シェア街住民インタビュー】コラボレーター板谷侑香里さん「自分の選択を正解にするために」やってきたこと

前回の前編に引き続いて、シェア街の関係住民で、普段は「コラボレーター」として活動されている板谷侑香里(いたや・ゆかり)さんにお話を伺いました。「シェア街をどんなふうに楽しんでいるの?」「今後シェア街でやりたいことは?」など聞いてみました!

誰もが、自分の個性を活かして働く環境を作りたい

これまで様々な活動をされてきたゆかりさんですが、改めて大学卒業をしてから、コラボレーターになるまでの経歴を教えてください!

大学卒業後にメガバンクに就職し、26歳でパーソナル・コーチングとして独立しました。

地域の人たちと放送局を立ち上げたり、放課後に子ども達を預かったりといったボランティア活動をした後、27歳でNPO法人を設立。事務局長兼理事、後に理事長を務めました。

株式会社型のアフタースクールへの出資や開業、運営支援などを行い、さらに公園や大型マンションなどのコミュニティスペースを活用した新規事業の推進など、様々な活動をしました。

そして、2021年にコラボレーターとして独立をしました。


いろんな活動をされてきた中で、独立したキッカケはどのようなものがあったんですか。

実は、最初は勢いでNPO法人を始めたんです(笑)。

高校時代の友達と行ったバーベキューで知り合った人に誘われて、会って5分で「NPOを作ろう!」という感じになりました。

とてもいい経験をさせていただきましたが、途中から「自分の本当に大事にしたいことが大事にできていないのかも」と気付くことがあり、独立を考えるようになりました。

独立してからは、NPOでの活動とは全く異なることをやっています。
元々、NPO法人での活動のベースは、教育、保育、アフタースクール、居場所づくりなどでした。

それが、現在のコラボレーターの活動ではB2B中心で、大人向けのセミナー、ブランディングなど幅広いです。


コラボレーターとして様々な活動をしていらっしゃると思いますが、独立してから一番印象に残っている活動はなんですか。

日本計画研究所での活動ですね。

“「政」と「官」と「民」との知の懸け橋”として活動している東京・広尾にある会社です。ブランディング戦略局長を務めています。チーム編成やサービス設計をするに当たって、自分や周りの方の得意なものが何なのか、を模索しながら関わっている案件です。

「自分が思う最高のチームを作った」と思ったのですが、それがクライアントと合わずに、途中でチーム再編をしました。

どう仕事したいのか悩んで考え行動を積み重ねている中でだんだんと良くなって今に至っているので、この活動を手放さなくて良かったかな、と思っています。

シェア街に関わり始めたキッカケを教えてください!

主宰の柚木理雄さんとの偶然の再会がキッカケですね。


実は柚木さんに出会ったのはすごい昔、2012年なんです。NPOの研修でご一緒して、知り合いました。

当時、柚木さんは農林水産省で金融やソーシャルファイナンスなどのお仕事をしていて、私も銀行で勤めた後にNPOを創業して、ソーシャルファイナンスの仕組み作りなどをしていました。私と柚木さんは、キャリアが少し近いところがあったんです。

その後、Facebookで繋がってはいましたが、特に関わりはありませんでした。

しかし一昨年、私が、ワーケーションの屋久島ツアーを友達に勧められて応募したら、柚木さんがその事務局にいて、たまたま再会したんです。

屋久島では、はっちとかシェア街のいろんな人とも仲良くなって、昨年9月くらいにシェア街に入りました。


柚木さんに再会して「今、どんなことをやっているんですか?」と伺ったら、お互いに似た活動をしていることが分かったんです。

柚木さんは中央大学の教員として、ゆずで地方創生事業をしていて、私も奈良県でゆずの商品開発をしていて。

その後、私が力を入れている「令和市」というバーチャル自治体とシェア街とで、オンラインの街同士の姉妹都市調印をするなど、一緒に活動をさせていただくことが増えました。


シェア街は、ゲストハウスという「場所」があるからこそコミュニティとして面白い


令和市のコラボがありつつ、その流れでシェア街に入ってくださったんですね。いろいろなコミュニティーを知っているゆかりさんから見たシェア街コミュニティの魅力はありますか?

そうですね。私は今まで、オンラインコミュニティーやメーリングリスト、メルマガのコミュニティーなどを作っていました。
それらのコミュニティーではマネジメントの代表か、代表ではなくても事務局運営の立場でした。シェア街は主宰ではなく、楽しむ側として参加しているので、すごく新鮮です(笑)。

シェア街はゲストハウスが主体で、それが広がってシェア街という形になっていますよね。ゲストハウスという「場所」があって、イベントなど何かしらの時に泊まれる、というのも面白いな、と思います。


シェア街も、コラボレーターとしてゆかりさんがいろんな人やコミュニティに繋いでくださることで、面白いことが生まれそうですね。今後、シェア街を通じてやりたいことはありますか?

これからも、シェア街は参加者として楽しんでいきたいと思っています。

また、これからやりたいことはたくさんあります。

令和市は実験都市というか、ぶっ飛んだことをやるコミュニティという感じだったのですが、シェア街とコラボすることによって地に足がついてきたというか(笑)。なので、シェア街も令和市も巻き込んで、企業コラボができたら面白いですね。

シェア街は地方で働く人や、2拠点居住をしている人、副業で緩やかな働き方を目指している方などもいらっしゃるじゃないですか。そういう方たちを繋げて「シェア街×令和市×企業」のような、シェア街の良さを活かした活動をしていけると、コラボレーターの私としては楽しいと思っています。

NFTやメタバースを使って、令和市とシェア街がコラボしたバーチャル街づくり連合を毎週火曜日に開催しています。

それ以外にも、精神障害者、身体障害者、発達障害に理解がある企業が提携先にあるのですが、そういうところともコラボして、いろいろな働き方、2拠点居住の考え方などを伝えるイベントもやってみたいです。

シェア街には、緩やかに働きたい人や学生さんたちも多いので、働くことの選択肢を広げる場になったらいいと思っています。いろんな方たちをつなげて、相互作用を生んでいきたいですね。

それ以外にも、(シェア街が提携している交流促進ツールの)「Buddyup!」を作っている企業と、子供のコミュニティーとをつなげられるんじゃないか、と思っています。

Buddyup!と、カメラメーカーの企業とを巻き込んで、全国の天文学部の中高生や星好きな小学生を繋げて、宇宙コミュニティーを作るなんて話もしています。
子供たちに向けて、宇宙飛行士をゲストに呼んでイベントをやったり、カメラを使って夏休みの工作イベントをやったり、という場面でBuddyup!は有効なんじゃないか、と可能性を感じているところです。

シェア街の住民と愛知の有松に有松絞体験をしにいったときの様子

自分の選択を正解にしていくために、たくさん経験を積み重ねてほしい


ゆかりさんとシェア街を掛け合わせたら、いろんなモノが生まれていきそうですね。最後に、シェア街の皆さんに伝えたいことはありますか。

皆さんに伝えたいことは、「自分の選択を正解にするために、たくさん経験を積み重ねていってほしいな」ということですかね。

私は他の人たちよりきっと多く失敗しています。

行動をたくさんしているので、それだけ失敗することが多いんです。

大学受験もそうですし、銀行やNPOを辞める時、周りの皆さんには反対されました。それを正解にしていくのは、自分しかいないんです。

「この選択をして良かった」と言いたいがために頑張る。

自分の選択の過程でいろんな人に出会えて良かったと思っています。

過去の経験に対しても「これで良かった」と言える自分になるよう、皆さんにもたくさん経験を積み重ねていってほしいです。

編集:早川英明
執筆:かねこりな
写真:提供写真


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