見出し画像

J1第28節 FC東京対横浜F・マリノス(味の素スタジアム)

8月上旬にコロナ感染してしまい、8月13日のC大阪戦も天候不良で延期になったことから、味スタでの試合観戦は7月17日のジュビロ磐田戦以来、約1ヶ月半ぶりに
なってしまいました。
夏の終わりのファイヤーワークス・ナイト。相手は横浜F・マリノス。マリノスは直近の公式戦で4連敗。この間にルヴァン・カップとACLに敗退し、タイトルを逃しています。また、消化試合の関係で暫定ではあるもの、先週の試合の結果川崎フロンターレに首位の座を明け渡しておりこの試合にかけてくるものは大きいと思われます。一方の東京は前節柏とのアウェー戦でクラブ史上最多タイの6得点と、ようやくアルベルのサッカーがブレイクしつつあるなか、迎えた相手が上位のマリノスということもあり、ここまで構築してきた新しいスタイルが今の時点でどこまで通用するのか楽しみな対戦となりました。

今日は10年ぶりのファイヤーワークスナイト。味スタの屋上から青赤の花火が打ち上げられ、場内はムービングライトで照らされます。選手紹介では炎の演出のほか、スポンサーのぴあから無線で遠隔制御できるLEDのフリフラというアームバンドが観客に配られスタンドが青と赤に染められという、ド派手な演出。MIXIが経営に参画してからの東京のショーアップされたゲーム前の演出は、Jリーグ随一と言えます。ポストコロナを見据えたクラブの頑張りが伺えます。

試合は序盤から積極的にボールを持とうとする東京に対してマリノスが前からしっかりそつなくプレスをかけてきます。練れているというかねっとりとしたプレスというのでしょうか。東京は嫌がって前に蹴らざるを得ないような展開が続きます。8分。中盤のボールの奪い合いから抜け出した紺野が左足でシュートを放つもこれは惜しくもバーを叩きます。

マリノスは後方でボールを持っている時にもじっくりと機を伺い、ボールが入ったら数人の選手が連動して空いたスペースに入っていきます。意図のあるパスが小気味よく繋がり、東京は自陣での対応を余儀なくされます。前半はタイトな守備と熟成されたパス回しでマリノスのペースで進んでいきます

東京も奪ったボールをしっかり繋いで運ぶ意識がありマリノスのゴール前を伺うチャンスがないわけではないのですが、決定的なチャンスがなかなか作れません。
39分。マリノスのコーナーキック。ファーサイドに流れたボールに岩田が合わせてマリノス先制。続く44分。東京陣内でのパス交換から左に開いた西村が入れたクロスに仲川が合わせて追加点。東京はDF4枚が対応していたにもかかわらずルーズな守備となってしまいました。セットプレーもそうですが、東京はこのサイドからの攻撃をめっぽう苦手としているような気がします。前半で2点のビハインドを負ってしまいかなり苦しくなってしまいました。

後半も試合の入りはマリノスがボールを持つ展開。しかしコーナーキックを凌いだ辺りから徐々に東京が押し返し始めます。52分。後半から入ったバングーナガンデ佳史扶がペンルティエリア左角3メートルのあたりで得たFKを佳史扶自らが蹴ると、味方に当たって跳ね返ったボールがファーサイドにいた塚川の前に。振り抜いたボールがネットに吸い込まれようやく1点を返します。塚川はJ1初得点!

これでようやく息をを吹き返した東京はアダイウトン、ルイス・フェリッピ、松木を投入して攻勢に出ます。マリノス陣内でボールが廻り始め、ゴールを脅かす展開が増え始めます。すると62分、松木の蹴ったコーナーキックをまたも塚川が頭で合わせゴールイン。塚川の2得点でゲームを振り出しに戻します。

その後は一進一退の展開。マリノスも再び前への推進力を高めてゴール前へと迫ります。東京もアダイウトン、フェリッピの活かすべく奪ったボールをつけます。局面はどちらに転んでもおかしくないスリリングな展開。そしてそのままアディショナルタイムまでもつれこむと、東京陣内でボールを奪ったマリノスが素早くゴール前に展開し、抜け出したアンデルソンロペスが難しい体勢からシュート。これが辛くもバーに嫌われます。直後にタイムアップの笛。最後までヒリヒリとするような攻防は決着はつかなかったものの、試合前の花火に負けないぐらいエンターテイメント性に溢れたゲームでした。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?