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そのカタカナ語、本当に必要?意図を伝えるために考えたい「言葉」のハナシ

納期になっても納品されない。それ、あなたの伝え方の問題かも

お客さまと会話をする際に、「あれ、なんだか自分の意図が伝わっていないかも」と感じたことがある人は、少なくないのではないでしょうか。
当社は、顧客に首都圏のテック企業や外資系企業、そして地域の製造業、サービス業など、多様性のある企業とご一緒することが多いのですが、不意に発した言葉が想定と全く異なる伝わり方をしてしまったことがよくありました。また、チャットなどを使った文字情報でのやりとりも多く、そこで誤解を生むケースもありました。

この記事では、あなたの意図が「伝わらない」問題を解決するための方法について、失敗談を元にお伝えします。


これからの時代、新たな事業を生み出すには、自社だけではなく他社や異業種の専門家を巻き込む場面があるでしょう。その際、ふだん何気なく使っている単語が、異なる文脈で伝わることがあるかもしれません。
特に、カタカナ語(ビジネス用語、社内用語)にはかなり注意が必要で、あなたが常識だと思っている用語は相手にとっては非常識・・なんてこともありえます。
そして、カタカナ語を多用した意図が伝わり切らない(自社よがりな)商談なんてした日には、「よくわからなかったな」「なんか嫌な感じだったな」と、単に嫌われて終了、です。
ここからは、私たちがこれまでに経験した失敗談をお伝えします。皆さんもコミュニケーションに失敗しない方法をぜひ考えてみてください。

ケース1:主語と目的語がなく、意図が伝わっていない

特に初対面の人とお会いする際には、主語と目的語を省略しないことに意識を向けて対話をすることがとても大事です。
例えば、クライアントの動画を作る場合の、制作会社とのやりとりの1場面です。
「とりあえず動画を作ってみて、確認しましょう」
この一言を発した際に、当社としては
「とりあえず(御社が)動画を作ってみて、(当社が)確認しましょう(試作品として)」
という意図であったとしても、受け止める相手によっては
「とりあえず(当社が)動画(のたたき台)を作ってみて、(クライアントの意図を)確認しましょう」
のように間違って伝わるケースがあります。
可能な限り、誰が、何のために、何をするのか・・を言葉に含めるように意図していくことが必要です。

ケース2:カタカナ語を使って解釈に誤解が生まれている

ある日、メールでいただいた一言に、私は悩まされました。
「その件、コンセンサス取れていますか?」
このメッセージに、「えっと、コンセンサスって、どういう意味だっけ?」とまずググり、
コンセンサス=合意、意見の一致、全員の合意が取れていること
という意味があることを確認しましたが、「全員の一致?どこまで?コンセンサスって何の・・?どの範囲?」とハテナが広がってしまいました。

「○○さんに**の件、承諾もらっていますか?」
と聞いてくれれば、イエスかノーで答えられるのですが、「コンセンサス」という6文字に悩まされました。

当社でも普段から、「ディレクション」や「マーケティング」「リレーション」など、カタカナ語を使うことが多かったため、大いに反省しました。
特に社外の方とお話をする際には、意味の伝わりづらいカタカナ語は使わず、平易でわかりやすい表現で話すべきだと強く実感しました。

ケース3:それ、社内用語です!そもそも伝わっていない

ケース2でもさらによくない例として、カタカナ語を短縮した独自の「社内用語」を社外の人たちに伝わると勘違いして使っている例も、よくない例です。
ここでは例示は差し控えますが、私たちもかつて所属していた企業の「社内用語」と認識せずに、一般用語と勘違いして使っていた単語がいくつかありました。

優しいお客さんは「それって、こういう意味ですか?」と聞き返してくれましたが、そんな方は多くありません。
社内だけで伝わる閉じたコミュニケーション方法から外に目を向け、一般的に通じる言葉でやりとりができるようにしましょう。

言葉のやりとりでの誤解を防ごう

言葉や情報を扱う仕事をしていると、「ユーザー視点が大事」「ユーザーがわかる言葉・表現で届ける」ことが大事と理解しているものの、目の前のお客様に対して、徹底できていないことを反省することがよくあります。
相手が置かれている立場を理解すること、自分主体のコミュニケーションではなく、相手が言葉を受け止める立場であることを考えた上でのやりとりを心がけたいものです。
そうすることで、社外の方と一緒にプロジェクトを進める場合でも、円滑に進められるはずです!
変にカタカナ語を多用するのは、もうやめましょう!


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