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【メタビート】視点のTierランキングはこうなった


現状のTierランキング

最近、いろいろな人が「自分なりのTierランキング」を作っているのを見て、せっかくだから【メタビート】視点でTierランキングを作ってみることにした。

とはいえせっかく自分視点でTierランキングをつくるからには、一般的なTierランキングとどれぐらいズレているのかが気になるところ。ということでいろいろな人のTierランキング表をチェックしてみたのだが、大筋は似ているものの、細かい部分は選者によって異なることがわかった。

そこで複数のデータからTierランキングを算出しているサイトを見たところ、以下のようになっていた。このランキングは最新の100トップ・コミュニティ・トーナメント用デッキリストで、各デッキタイプがプレイされている数に基づいて計算されているとのこと。

https://www.masterduelmeta.com/tier-list#power-rankings

ソース元が英語圏なので細かいところで違いは出てそうだが、【炎王スネークアイ】がぶっちぎりのトップで、それを【レスキューエース】が追うという構図のようだ。これは日本も同様であり、多くの人にとって、これはある程度納得できる結果といえる。

特筆すべきは、Tier 2が存在しないことだ。それだけ、Tier 1とTier3にカテゴライズされているデッキタイプでは勢力図が異なるというわけである。

次に使用率ランキングのほうを見てみると、以下のようになっている。

https://www.masterduelmeta.com/tier-list#popularity-rankings

これを見ると、多かれ少なかれ、Tierランキングで上位のデッキがそのまま人気度(≒使用率)にも反映されているということがわかる。ランクマを回している感覚としては、この表だと【閃刀姫】の使用率が高く出ており、逆に【ホルス】が少ない気がするが、【ホルス】はいろいろなデッキに混ぜられていることが多いので、純【ホルス】としてはそこまで数はいないのかもしれない。

なお、このサイトではマスター1帯に絞った人気度も見ることができる。

マスター1帯での人気度に絞ったもの

こちらの図だと、全体のランキングにはいなかった【焔聖騎士】【ダイノルフィア】【恐竜族】【エンディミオン】【六花】といったデッキタイプが追加され、【スプライト】【ライブツインスプライト】に細分化されている。また、【メタビート】の人気度が上位に来ているのも注目したい。

正直このサイトを見たのは今回がはじめてなので、このランキングが実際のマスターデュエルでの使用率とどれぐらい相関するかよくわかっていないが(たとえばランクマでちょくちょく見る【エクソシスター】【御巫】のようなデッキタイプはどの表にも入っていない)、「警戒すべきデッキは大体このへんだろう」と把握するには十分だなと思う。

【メタビート】視点のTierランキング

一般的なTierランキングがだいたいわかったところで、次に【メタビート】視点でのTierランキングを作ってみたい。

お手軽にTierランキングを作れるサービスとしては、以下のものがある。

大手ゲームメディアであるAppMediaによるTierランキング作成ツール。遅くとも2023年2月にはあったサービスのようで(無知)、登録されているデッキ数が比較的多い。ただ、最終更新が2024年5月なので、炎王や覇王には対応していない。

こちらは遊戯王マスターデュエルチーム「EXW」のメンバーであるpotato4dさんが作成されたTierランキング作成ツール。実装が2024年6月17日と直近であるため、いまのところは環境トップのデッキタイプと、EXWメンバーが使っている(と思われる)デッキタイプしか登録されていないが、炎王や覇王などの最新テーマもカバーされている。今後も精力的にテーマ実装していっていただけるようなので期待したい。

現状だとどちらもカバー範囲が違うので、両方使ってみるとよさそうだ。ということで、とりあえずこれまでの感覚でなんとなく入力してみた。

最新弾が反映されてないほうのTierランキング
現行トップTierしか登録できないほうのランキング

今回想定したのは除外型なので、ドラグマ型などを使っている場合はまた少し変わってくると思うが、だいたいこんな感じ?

感覚だけで語ってもアレなので、ためしにDLv.MAX帯に潜ってみたところ、以下のような結果になった。使用したデッキはこちら。

除外型だけど思ったより安定して戦えた

総合 57/77 74.0%
先行 33/37 89.1%
後攻 24/40 60%

デッキ名 勝/合計 (先行勝/合計 後攻勝/合計) 勝率
(炎王)スネークアイ
6/8 (2/2 4/6) 75%
ホルス 6/7 (4/5 2/2) 85.7%
クシャトリラ 4/6 (2/2 2/4) 66.6%
R-ACE 3/6 (1/2 2/4) 50%
ティアラメンツ 3/6 (2/2 1/4) 50%
覇王魔術師 1/4 (0/0 1/4) 25%
閃刀姫 3/3 (2/2 1/1) 100%
エクソシスター 2/3 (0/1 2/2) 66%
スプライト 2/3 (1/1 1/2) 66%

サンプル数が限られているうえ(77戦)、DLv.MAX帯は勝率が参考にならず、相手のデッキを見れないのですぐに降参されるとデッキタイプが不明という制限はあるものの、大体こんなことが言えそうだ。

  • 【(炎王)スネークアイ】には結構有利。後攻でも割とひっくり返せる

  • 【ホルス】は超得意。今回先行で1回負けているが、WCS全体を通してこれがはじめての敗北だったレベル。

  • 【R-ACE】は得意そうに見えて思ったより勝てない。【ティアラメンツ】も同様。先手なら有利だが、後手は「勝てるときもある」ぐらい。

  • 【覇王魔術師】はこちらの理解が足りていないのもあるが、先手でも後手でもきつい

  • 【閃刀姫】はこちらが除外型だと有利。逆にドラグマ型だとほぼ勝てない。

  • 【エクソシスター】はこちらのメタがあまり刺さっていないので不利そうだが、デッキパワーが控えめなので、巻き返せることもある。

  • 【スプライト】は相当こちら有利。いくつか択になる(相手の手札を読む必要がある)場面があるので、そこを外さなければって感じ。

これまでの経験からくる感覚と、今回の集計結果をあわせて考えると、現環境の【メタビート】視点でのTierランキングはこんな感じになるのではないか。

1:先手でも後手でもきつい
【御巫】(先:✗ 後:✗)
ほぼ勝てない。《珠の御巫フゥリ》を素出ししてくれて、そこを除去できればワンチャンあるぐらい
【(覇王)魔術師】(先:? 後:✗)
後手は展開数多くて無理ゲー。先手でもマストカウンターが多い
【VS】(先:△ 後:✗)
後攻は相手がブン回っていたらまず無理。先手なら結構チャンスはありそう

2:先手を取れないと基本的に負ける
【ピュアリィ】(先:◯ 後:✗)
先手でSSや墓地を封じればイージーウィンだが、そこそこ打開してくる。後攻は厳しいので相手が事故気味なのを祈る
【マナドゥム】(先:◯ 後:✗)
こちらも展開が多く、制圧盤面を一度築かれるとなかなか返せない
【斬機】(先:◎ 後:✗)
後手は《ディメンション・アトラクター》か《超融合》を引いてないと無理。【@イグニスター】の場合は《超融合》でも無理

3:後手でも返せることがある
【クシャトリラ】(先:△ 後:△)
墓地メタも《超融合》もなかなか刺さらず、《クシャトリラ・バース》でSSを封じても召喚してくる
【ラビュリンス】 (先:△ 後:△)
2ハンデスは当然厳しいが、そうでなくても《迷宮城の白銀姫》の除去手段が限られており、SSを封じても打開手段を多く持っている
【R-ACE】 (先:◯ 後:△)
特に後手を取った場合は、まず墓地を封鎖しないと話にならないが、仮に墓地を封じてもさまざまな方法で打開しようとしてくる。除外よりネクロバレーが効く
【ティアラメンツ】 (先:◎ 後:△)
墓地さえ封じればよさそうに見えるが、置物(魔法・罠)が強く、なんだかんだ複数枚で墓地を封鎖しないかぎり、突破されることが多い
【閃刀姫】 (先:◯ 後:◯)
ドラグマ型はほぼ勝てない(経験的に)。いかに墓地に魔法を試させないかが鍵になるので、早い段階で《マクロコスモス》を貼れれば有利に試合を運べる

4:後手もある程度安定して勝てる
【(炎王)スネークアイ】 (先:◎ 後:◯)
墓地を封じればなんとかなる試合が多い。1枚ぐらいだと除去してくるので、多めに墓地対策カードを場に出しておくか、SSを封じるかしておきたい
【烙印】(先:◎ 後:◯)
除外よりもネクロバレーが効く。ネクロバレーを貼ったうえで場のモンスターをなんとかできればだいたい勝てる
【スプライト】(先:◎ 後:◯)
墓地対策がそこそこ刺さる。細かく妨害を構えられると厄介だが、《超融合》の刺さりがよく、それぞれ小粒なので戦闘破壊もそれなりにできる。
【ホルス】(先:◎ 後:◎)
墓地対策が効くというレベルではなく、ぶっ刺さる。相手が出してくるエクシーズモンスターもそこまで脅威ではない

おわりに

来るWCSのことを考えると、ポジティブ材料とネガティブ材料があることがわかる。

ポジティブ材料としては、トップメタと思われる【(炎王)スネークアイ】に対して有利が取れること。加えて、「絶対無理」というデッキタイプが3つだけであり、そのうち2つはあまり数が多くない【御巫】【VS】であること。

厳密には、ここに書かれていない【ふわんだりぃず】のような天敵デッキもあるが、数としては無視してもいいかなと思った(と思うとけっこういたりするのが遊戯王だが)。

ネガティブ材料としては、まず「絶対無理(であろう)」な【覇王魔術師】がそれなりにいることが挙げられる。【メタビート】【覇王】というより【魔術師】要素がきつい。そもそもペンデュラムは何をやっているのかよくわからない時点で相手とこちらにアドバンテージの差がある(ただ単に情弱なだけ)。

あと、【R-ACE】には実はそこまで強くないのも減点要因である。【(炎王)スネークアイ】ほどではないが、【R-ACE】は確実に環境に存在するため、ここの返しが弱いのは、ポイントを稼いでいくうえで大きな障害になる。

ということで、今回のWCSの【メタビート】の立ち位置は結局「そこそこ」ぐらいに落ち着くのではないか。今回こそ銀を獲る人が出るといいですね。


https://note.com/shapeshift/m/m985feacd6420

このマガジンには、毎シーズンごとの【メタビート】構築が載っているので、よろしければ参考に。全部無料です。

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