日本企業のスキルマトリックス

日本企業15社のスキルマトリックスを集計し、どのスキルが重視されているのかを調べた。

それによると、

・企業戦略 約20%

・グローバル 約19%

・財務会計 約13%

・法務 0.08%

と続いた。


スキルマトリックスを公開している企業はまだまだあるが、すぐに見つけられた企業のみを対象とした。

やはり、経営や企業・事業戦略は多くの企業が挙げており、それはグローバルも同様だった。

スキルマトリクスは、企業によってスキルの項目が異なるため、単純に集計することはできない点は問題だが、採用する項目によってその会社が何を求めているのかがすぐに分かる点ではよい。

例えば、HOYAは「人材開発 ダイバーシティ 社会性向上」をスキルに含めているし、逆にクボタは「企業経営戦略」に関するスキルを含めていない。

「うちの会社は~課題を抱えていて、今の取締役には~ことに長けた人材がいて、この選任は妥当だ」と示せる。

調べていて思ったのが、1人の取締役に多くのスキルを求めすぎではないか?15社の取締役の合計人数は172人で、スキルの合計が569個。1人当たり、およそ3.3個のスキルを持つことが求められているといえる。スキルの最頻値は3、中央値も3だった。

人によっては1つだが、多くて7個もスキルが求められる取締役もいる。私たちが、コミュ力・協調性・課題解決力のような一般的な社会人に必要な力が求められているのとは訳が違う。

多くの卓越した知見を持っている人材がどれだけいるのだろうか。

実際、コーポレートガバナンス・コードの改訂によって、社外取締役が不足すると言われている。

取締役は、一朝一夕には、育成できるような人材ではない。十分なスキルを持った人材がいなければ、意思決定に誤りが生まれたり、監督機能が低下しかねない。

取締役も長期的な視点を持って育成しなければならないだろう。


以下、15社

安川電機

エプソン

アドバンテスト

アイシン

豊田合成

ヤマハ

東京海上

電通グループ

積水ハウス

HOYA

積水化学

第一三共

三井金属

クボタ

ダイフク


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