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WeChat(ウィーチャット)と微信(ウェイシン)は別物!?

スマホやダブレットなどのモバイル端末の普及に伴い、微信は中国における企業マーケティングにとって欠かせないツールになっています。2011年にリリースされてからユーザー数が急激に増加し、2012年3月末までに1億アカウントを突破し、同じ年の9月17日には2億アカウントを突破しました。2014年6月には中国の全ネットユーザーの65%にあたる約4億人が微信を利用し、2015年6月にはアクティブユーザー数が約6億人に到達しました。

現時点でもっとアクティブなコミュニケーションツール「微信(Weixin)」について、一般的に微信=WeChatと言う認識がされがちですが、今回はその公式アカウントの違いについて言及したいと思います。公式アカウントは企業とユーザー間のコンタクトを構築するためのチャネルではありますが、これを大きく区別しますと、①WeChatの「オフィシャルアカウント」と②微信の「公衆号(パブリックアカウント)」、③微信の「企業号(エンタープライズアカウント)」があります。主な機能は、「インタラクション」をコアとして、「コミュニケーション」、「カスタマーサービス」、「コマース」、「コンテンツ」の5つがあり、緊密な連結、即時性のあるインタラクション方法を創ります。

WeChat(国際版:中国大陸以外)と微信(中国大陸版)は共用のプラットフォームではありますが、実は異なるプロダクトです。一般ユーザーは皆同じアプリをダウンロードしておりますが、機能、一部使用制限やAPI開放権限、サーバーの位置およびプロダクト運用チームがすべて同じというわけではありません。国際版の「WeChat」は全世界の220ものエリアマーケットにサービスを提供しており、WeChatの成長戦略は各国の法律に基づいております。サーバーは中国大陸以外のあらゆるエリアに設置され、中国大陸のユーザーはWeChatの公式アカウント「オフィシャルアカウント」をフォローすることはできないようになっております。一方、中国大陸版の「微信」は中国本土に特化して運営されておりますが、微信の公式アカウント「公衆号(パブリックアカウント)」は世界中からフォローすることができます。微信の成長戦略は中国の政策に基づいておりますため、日本企業は中国に現地法人がない場合、原則的に微信の公式アカウントを開設することは不可能ということになります。

❶【API機能開放権限が異なる】

❷【公式アカウントのタイプ】

■訂閱号(サブスクリプションアカウント)

■服務号(サービスアカウント)

■企業号(エンタープライズアカウント)

〈企業号の応用範囲〉

❸【公式アカウントの差異のまとめ】

WeChatの公式アカウントは認証前後においてもAPI開放権限は異なります。