読書感想文 #50 『アーモンド』
みなさんこんばんは。いかがお過ごしでしょうか。
今日は会社でしたが行きも帰りも大渋滞でした。
今回はこちらの感想です。
アーモンド
ソン・ウォンピョン 著
矢島暁子 訳
2020年本屋大賞「翻訳小説部門」一位作品
概要
感想
韓国にこんな有能な作家がいるのかという驚き。もともとは映画の方でやっていたとか。映画やドラマは韓流でいまや有名だが、小説はあまり聞かない印象でしたが、挿絵からも若者の恋愛話なのかと思いましたが全然違い、イメージを覆す斬新な作品になっています。
植物状態になった母が営んでいた古本屋をユンジュは放課後に店を開くのですが、複雑な家庭環境で育ち、学校でも実の父でも手のつけられない不良となっていたゴニとの社交場となったり、後半では足の速い女の子ドニとの恋愛につながり、年齢による成長と他人との交流で少しづつ感情や好奇心が芽生えてくる様子が感じられます。
最後は衝撃的で悲しいですが、彼なりに必死に生きたというのがどこか次々と起きる不幸な現実よりもむしろ清々しささえ感じられて人生とはこういうものなのかと思える気がしました。
さすが全国の本屋さんが選んだ海外作品を翻訳したもので1番というだけありました。
それではまた。
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