なぜ蜘蛛の糸は切れたのか?あの世の理から読み解く「蜘蛛の糸」
芥川龍之介の名作「蜘蛛の糸」
芥川龍之介の名作である蜘蛛の糸を読んだことのある方は多いと思います。極楽浄土にいらっしゃるお釈迦様が蓮の池を覗いて遙か下にある地獄を見た時に、地獄の責め苦に疲れ果て、血の池に浮かんでいる大泥棒のカンダタに気がつくところから始まります。
カンダタは地獄に落ちるほどの悪さをした悪党でしたが、ある時小さな蜘蛛を踏み潰そうとしたのを自ら思い直し、蜘蛛の小さな命を大切に感じて逃がしてやったことがありました。お釈迦様は小さな蜘蛛の命を救ったカンダタの良