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日本の戦争の何が真実なのか~読書記録151~

東北大学の田中英道先生の著。

氏が書かれており、納得したのは
「本来、人間は争わないものというのが、日本人の基本的な考え方である。人間の体を見ると、他の動物のような鋭い爪も牙もない。人間というものは人を攻撃するようにはできていない。裸の人間とはそういうものである。人はそうした自然のあり方に一番忠実でなければならない」(本書より)
である。

肉食動物は、このような鋭い牙と爪を持っている。

これは本能なのだ。

しかし、他国では闘うのが当たり前だ。
これは、宗教的な考えがあるのだ。イスラム教、ユダヤ教、キリスト教。
一神教では人が常に戦争を起こしている。

そこで私は、かつて伊勢佐木町のカトリック教会で学んだ時の若い日本人神父の言葉を思い出す。

「「平和を実現する人々は、幸いである」マタイによる福音書5章9節から読み取り、ユダヤ人他争いを好む人らが聖書には出て来る。これは、ヨルダンやパレスチナやエルサレムのように常に闘いがある地域の人に説かれたもので、常に平和な日本人にはわからないかもしれない。」
と、神父は言われた。ここの教会は、実は殆どが外国人。中国語、英語、ハングルでの礼拝ばかりで。文句を言ったら
「じゃ、山手に行け」
と、ハマーン神父に言われてしまった。

けれども、ハマーンの勉強自体は有意義であった。書かれた背景がよくわかったのであるから。

そして、田中先生が主張されている、日本人観。日本人は無益な闘いは本来しない。

太平洋戦争においては、ルーズベルト大統領の悪だくみがあったことに納得できる。真珠湾攻撃なんぞ、既に計算済み。
日本を社会主義国家にしたかったのだ。
それはベトナム戦争での結果でわかる。ベトナムは社会主義国家となっているからだ。

ここからは私の個人的な思いであるが。。。
アメリカがどういう思惑であろうが、日本は良い意味での社会主義国家だと思う。国民皆保険制度、年金制度。生活保護。アメリカにそれがあるか?
自由の代償としての自己責任があるので、出来ないであろう。

田中先生は、元寇が責めてきた時代の執権・北条時宗を誉めている。
日本を守るために、国中から兵士が集まったのは自発的であったし、北条時宗ほど執権に相応しい人はいなかった。


外国人であり、日本を攻めてきた元寇をも弔うのが日本人なのだ。

憲法9条の矛盾点。
第九条 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。

正義と秩序とは?
それは、国により違うものではないのか?アメリカ、中国、ロシア、北朝鮮。それぞれに自分らの国の正義を主張するであろう。

日本への押し付け憲法の意義を感じたのであった。

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