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薬物依存症~読書記録40~

2020年に発行された元プロ野球選手、清原和博の語りを元日刊スポーツ記者、スポーツ雑誌Number編集部に所属されていたフリージャーナリスト鈴木忠平(ただひら)氏の語り下ろしとなっている。

鈴木忠平さんのTwitterより。。

私は地元と言うこともあり、又、文化放送の戸谷真人アナウンサーの大ファン(はい、テレビよりもラジオ世代のオバサンです)ということで、西武ライオンズをずっと応援してきた。日本シリーズで巨人に4連勝して日本一になった時の感動は忘れない。あの時、一塁ベースで大泣きした清原選手を石毛選手が。。。涙。
自分にとっては「清原選手」という言い方がしっくりくるので、こう書きたい。

2016年に清原選手は覚せい剤所持の現行犯で捕まり、執行猶予が4年の判決を。そこからが本当に大変だったようだ。

松本医師が担当医となり、ずっと支えておられるようだ。


1週間、薬を使わなかった自分を褒めるように言われた松本医師。。。
薬物依存を治す薬はない、とも断言。
(それは、向精神薬依存に対しても言えるのではない?か!)

覚せい剤を辞めた後は酷いうつ症状に教われ、「死ぬ」事ばかり考えたという。そして、抗うつ剤を処方されたのだが、なかなか合う薬がないのだそうだ。

「うつ病の薬のせいなんです・・・・」
逮捕されてから2年ほど、清原はそうやって頭を抱えていることがよくあった。
自分が以前とは別人のようになってしまったからだ。
思考が回らない。言葉が出ない。感情が表せない。
その原因として抗うつ剤がある。
ただ、そうとわかっていながら清原はそれを手放さなかった。
覚せい剤から脱したというのに清原はその意味で”薬漬け”だった。
抗うつ剤が恨めしいと嘆きながらも、御守りのように離さない。
その先にあるのは表裏一体の関係にあるという薬物依存への恐れであり、また振り出しに戻ってしまうことへの警戒心だ。(鈴木忠平氏)

清原選手は、うつ病の薬は(2020年当時)1日4回飲んでいたという。どんなに嬉しいことがあっても必ず飲んだ。出来れば、うつ病の薬早めたい。副作用として、体重増加、食欲増進があるので、筋トレしても身体が絞れないという。でも、うつ病の薬があるからなんとかなっている。だから手放せないらしい。

神奈川県藤沢市にある示現寺の鈴木泰堂住職には何度も救いを求めたという。
「今は人生の修行。死んで楽になることはない」
と言う住職。

2019年からは、俳優の高知のぼるさん、元NHKアナウンサー塚本さん、NHK歌のお兄さんの杉田あきひろさんと共に、自助グループを。
厚労省のイベントにも参加された。


最後に、清原選手の中で「強さの物差し」が変わったこと。
誰にも頼らない。素晴らしい成績とお金。高級な酒に車。。。
今では、他人に対して「ありがとう」と言える事。それが「強さ」に変わったと。
負けを認めること。自分の弱さを受け入れること。
それを知り、変わり始めたのだった。。。










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