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自粛バカ リスクゼロ症候群に罹った日本人への処方箋~読書記録404~

自粛バカ リスクゼロ症候群に罹った日本人への処方箋 池田清彦 2020年

『ホンマでっか!? TV』でおなじみの生物学者・池田清彦氏が放つ痛快エッセイ。自粛警察という同調圧力、感染者は徹底的にゼロを求めるリスクゼロ幻想、なんとなく多数派にのる政府と国民……コロナ禍で明らかになったのは日本の過剰な「ことなかれ主義」だった。他人にも自らにも過剰に「自粛」を求める結果が、現在の日本社会の閉塞感とも言える。日本という国が「後進国」になってしまった原因はここにある。

1947年、東京生まれ。生物学者。東京教育大学理学部生物学科卒、東京都立大学大学院理学研究科博士課程生物学専攻単位取得満期退学、理学博士。山梨大学教育人間科学部教授を経て、現在、早稲田大学国際教養学部教授、山梨大学名誉教授。専門の生物学分野のみならず、科学哲学、環境問題、生き方論など、幅広い分野に関する60冊以上の著書を持ち、フジテレビ系「ホンマでっか! ?TV」にも出演する等、テレビ、新聞、雑誌等でも活躍している。


実は、もう少し早いうちにnoteに書きたかった本であるが、少し前までのnote、You tubeなどは、コロナという文字があるだけで警告が上に上がるもので、やっと今書ける。はい。小心者のオバサンです。。。。

どんな場合でも、リスクゼロはありえないわけで、「子どもの命は絶対に守らなければならない」という疑似正論を「どうだ、反論できないだろう」とばかりに大声で叫んでいるのは病的である。(本書より)

池田清彦池先生が何度も言われているのは、多数派と少数派の話。多数派が正しい。コロナ過にあって、何かそんな雰囲気になった感じはあった。

SNSに夢中な人の多くは、承認されるための努力をしない。努力はしないけれど承認されたい願望だけが強い。(本書より)

今回のコロナ過にあっては、日本人の愚かな面が露わになったのかもしれない。
ゼロリスク追及!という点では、今現在は「給食でうずらの卵を出さない」だの何だの議論に上がっている。
ちょっと視点が違うんじゃないかな。ゆっくり噛まないのが問題であるし、ゼロリスクなんか存在しないだろう。

池田清彦先生の辛辣だが、真理をズバリ突いた観点に大いに納得するのであった。


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