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読む少女~読書記録96~

2006年発行、エッセイスト岸本葉子さんの著書。


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先日読んだ茂木健一郎先生の茂木健一本にも書かれてあったのだが、小学生の時に、本を読んだら紙を貼るグラフ。同世代だから?か!私も経験したことで懐かしい。
茂木健一郎先生、岸本さん、私と1960年代生まれ。
当時は普通に読書量でも、脚の速さでも、ちょっとした事を自慢できる環境だったように思う。今では「皆同じ」「競争させない」のか、そのようなグラフ化はされていないかと思う。
私のように、本を読む量くらいしか自慢出来ない人間には嬉しかったのだが。。。

本によっては、よく、
「思春期の家族との関係が、私の性格を暗くし、その後の生き方を決定づけた」みたいなことが書いてある。それはとりもなおさず、思春期以後の精神の営みを放棄したことに他ならない。人生のどこか一点の「あのとき」を絶対化し、そこから動こうとしないことである。

林芙美子の放浪記を読んでの著者はこのように述べている。
はっと思い知った。
現在は「毒親」だの、「親にされた仕打ち」だの、「親戚との関係」だの言う人が増え、精神疾患を気軽に言える時代ではあると思う。
けれども、その人たちは、傷ついたその時で時が停まっているのだろう。
思春期以後の精神の営みの放棄。。。。考えた事もなかった。
小学生の時の親せきや近所の人たちからの仕打ちをずっと未だに引きずっている私は、人生をなんと損していたことか・・・

岸本葉子さんのように健康な思考になりたいと思うのであった。

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