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青空の卵~読書記録306~

2006年 坂木司のデビュー作となる。



外資系の保険会社に勤める僕・坂木司には、一風変わった親友がいる。自称ひきこもりの鳥井真一だ。複雑な生い立ちの鳥井は外部との接触を極力避け、僕を通じて世界を見ている。そんな鳥井の関心を外の世界に向けるため、彼との食卓に僕が出会った身近な謎を披露していく。大人の視点で推理し、子供の純粋さで真実を語る鳥井は、果たして外の世界へとはばたくことができるのか。著者デビュー作にして人気の〈ひきこもり探偵〉シリーズ、待望の文庫化。

「夏の終わりの三重奏」
「秋の足音」
「冬の贈りもの」
「春の子供」
「初夏のひよこ」

1人称で書かれており、その人は探偵の助手。
これは、シャーロック・ホームズとワトソン博士が原点になるだろう。
仁木悦子による、仁木兄妹シリーズ、有栖川有栖の火村英生シリーズ。などがある。

作者には申し訳ないのだが、「アミの会」の短編集で初めて知ったのだ。そして、予想を面白さであった。
更に、主人公の素人探偵は引きこもり。現代の社会情勢をも上手く描いているなと感じた。
主人公もだが、取り巻く人たち。皆、良い人過ぎる。何よりもミステリーと言うと定番の殺人事件が起こらない事。それでも謎解きは出来る!

主人公の引きこもり探偵は、全国の銘菓を取り寄せるのが趣味である。沖縄県のちんすこうなど実に美味しそうに友人らと食べるのだ。
読み終わった後は、楽天市場でついつい、スイーツを検索し、ポチっとな。

そんな作品であった。


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