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青い目の修行僧 伊豆の国市 高野山真言宗天守君山願成就院 私の百寺巡礼219


伊豆の国市にある高野山真言宗願成就院は、鎌倉時代の初代執権・北条時政の建立した寺院である。

願成就院は北条時政が建てたと伝えられるお寺です。文治5年(1189)、源頼朝と関東の武士団は、反抗した源義経をかくまった東北平泉の藤原氏を攻めました。この時に北条時政が戦いの勝利を祈って願成就院を建てたといわれています。 鎌倉時代を代表する仏師の運慶が、若い頃の文治2(1186)年に制作した、国宝願成就院運慶作諸仏(木造阿弥陀如来坐像、木造不動明王及び二童子立像、毘沙門天立像)などが安置されています。
時政が文治年(1189)に大御堂、承元元年(1207)に南塔、息子の義時が建保3年(1215)に南新堂、孫の泰時が嘉禎元年(1235)に北塔を建てたという記録があり、北条氏が三代にわたって整備に関わっていたことがわかっています。
周辺の発掘調査や地形の観察から、平安時代後期から鎌倉時代初めに建てられた宇治の平等院や平泉の毛越寺のような、お堂の前に大きな池があったと推定されています。また、瓦がたくさんみつかっています。
(伊豆の国市ページより)


北条時政の墓

この無数の達磨さんが可愛いらしい。友人の分も合わせて買い求めた。


かなりの旧さの御大師様


茅葺屋根の修理を職人さんらがしていた。茅葺屋根職人というのも現在は減ってきているようで間近に見たのは初めてだった。職人技の継承を願う。

馬酔木の花が綺麗だ。

本堂右受付に少しだが写り込んでいるのが、こちらで庶務をされている方だ。
なんと!!青い目のイギリス人。
こういう時に聞き込みをしてしまうのが私の悪い癖でしてねえ。(杉下右京風に)
日本に来日した時に、こちらの住職の娘さんと恋に落ち、結婚した。今は彼女が副住職で跡継ぎとなるだろう。自分は婿養子でお寺の雑用を受け持っている。とのことだった。


御朱印は書置きであるが、日付はイギリス人男性が入れてくれた。
二十九だけ字がさりげなく違うのがわかるだろうか。
不動明王、阿弥陀如来についてを語ってくれたのだ。悔しいが、一般的な日本人よりも詳しいじゃないか。日本人は、なんとなく、家が何々宗で、ここの檀家だからみたいな、本尊もよくわからない人が多いのだ。

歴史ある広い寺院の中、宝仏殿にて仏像も拝観。庭の素晴らしさにも感動。
で、終わりにしたいのだが、そこで終わらないのが私という女なのだ。


お寺の隣にある守山八幡宮の前で、のんびりとくつろぐ2人の老人男性に出会った。

畑のレモンの木が良い香り

家は願成就院の目の前なのだという。
畑で育てているレモンの木を自慢しながら、願成就院の御家事情を教えてくれたのだった。
あそこは、娘ばっかりだからね。婿さんにイギリス人を迎えたんだよ。あのイギリス人は僧侶になりたいからって希望してるんだけど、和歌山県の高野山がうんと言わないんだよ。外国人だから1人でじゃなくて、複数人だったら受け入れるとか言われてさ。年は聞けないよなあ。娘さんが52歳だから、そんなもんか。
浅草演芸ホールか!というくらい、面白い話を聴かせて頂いた。
守山八幡宮、信光寺、北条家邸跡、頼朝、政子の恋の道、などなど。
やはり、ネットにない話を知ることのできる楽しみ。それが旅なのだ。
出会いに感謝。

高野山真言宗天守君山願成就院
静岡県伊豆の国市寺家83-1
伊豆箱根鉄道「伊豆長岡駅」「韮山駅」から徒歩15分。

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