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ダンス公演「ENTER HEAVEN Ⅱ」SHALAへの公演後インタビュー!④監督とダンサーの両立について

こんにちは。みなさま元気でお過ごしでしょうか。Creative Team SHALADINAスタッフのakaneです。

2022年3月26日に 開催された舞台「ENTER HEAVEN Ⅱ」の演出・振付・主宰を担ったSHALAさんへの公演後インタビュー最終回をお届けします。

総監督として演出から振付、それから自らダンサーとしても出演しているSHALAさん。複数の役割を担いつつ、本番ではどのようなことを考えているのでしょうか。

akane:舞台上で本番中に感じていたことを教えてください。

SHALA:身体の動きとは違ったところで、どのくらいエネルギーが残っているのかを常に意識していました。長時間踊り切るために必要なエネルギーをはかりながら、動きに集中し続けるんですね。

お客様の視線が一つ一つの動きに張り付いているのも感じています。無の境地に近いかもしれないです。とにかくひとつひとつの動きに集中、空間を真空状態のように感じています。

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SHALAさんが以前習っていたシステマという格闘技では、本能的にどれだけ呼吸が残っているかをはかるエクササイズがあるそうです。

akane:SHALAさんは1人のダンサーとしても舞台にも立ちますが、総監督として全体を俯瞰する役割を担っていますよね。異なるふたつの役割をどのように両立させているのですか。

SHALA:毎回チャレンジですし実際のところ難しいです。特に今回は、限られた時間の中で役割を両立させるのを難しく感じました。

演出では、自分も踊ったり衣装を着替えたりしながら客観的な視点をもってイメージが伝わるよう洗練させたり、足し算に引き算、まだまだやり切れていないんですね。

もっともっと演出の繊細な過程を積み重ねていかなければなりません。

ダンサーとして役割を全うするのは、それをやった上でのことだと実感しました。あくまで作品が主であり、やり方を考えて行かなければ。

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akane:全体のバランスを見ながらダンサーとしても自分の役割を果たすというのは、ミクロとマクロの感覚と視点を同時持ち続けなければならず、本当に大変なことなんだろうなぁと想像します。

次の舞台はどんな構想でしょうか。

SHALA:インスピレーションはすでに降りてきています。

常にやりたいことがいくつかあって、ルーレットのように、次はどこに神様の矢が当たるんだろうというような感覚でいます。出し切ってみると次が定まる感じです。今回も終わってから興味深い流れがありました。

終演後に映画「ドライブマイカー」の濱口監督へのインタビューを読み、お客様へリアルに伝わるための【演出とは何か、リアリティとは何か】に大きく頷きつつ、ダンサー達と改めて意識の共有ができたそうです。

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akane:そんな中で、思わぬ強力な助っ人が現れたとか。どのような助けが入ったのでしょうか。

SHALA:ちょうど限界と危惧を感じていたところに、私の代わりに客観的な眼になり、演出から宣伝まで全面的に関わることで、お客さまとの橋渡しをしたいという存在が現れました。ありがたく受け入れています。そのことによってさらに自分の役割を自覚していくことになるでしょうね。

私はよくボクシングや格闘技の試合を見るのですが、その存在は、セコンドがタオルを投げ入れ終了した村田諒太の試合のように、「そんなに1人で戦わなくて大丈夫。私がタオルを投げるから。」と笑いながら言ってくれました。

私にもとうとうセカンドが現れたのかと。それで改めて、毎回心身の限界までやってしまう自分にも気が付いたんです。

舞台は一つの結果ですが、常にそこまでのプロセスにも同じくらい重きを置いています。この思ってもみなかったプロセスもまた素晴らしく、今後十分に楽しむ価値があります。新しい冒険が始まります!

舞台を終えてパワーアップしたSHALAさんに更に助っ人が現れるとは、怖いものなしのように伺えます。

次の舞台は、今年10月22日(土)を予定しています。また趣向を変えた新作になるとのこと、どうかお楽しみに!!

写真撮影:柴田正継

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ステージでお会いしましょう!

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