Takasago_H

日本を代表する会社のマーケティング部門。 42歳にして突然の膵臓がん告知。ステージ4。…

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日本を代表する会社のマーケティング部門。 42歳にして突然の膵臓がん告知。ステージ4。 がん経験を価値に変えるための備忘録。

最近の記事

【日本人について】空港にて

日本人に生まれて本当によかったと思ってる。 日本という文化や風土が育てた共通するパーソナリティは素晴らしいと思ってる。 世界を見渡しても、建国から2700年続く世界最古の国。 昨今も精神性の素晴らしさが再認識され始めている。 そんな日本人であることを誇りに思いたい。 ただ、そんなラブ日本人な僕が、日本人にたいしてがっかりした経験。 昨日、ベトナムの空港で出国手続き中、持病のせいで体調が頗る悪くなった。イミグレも30分待ち、手荷物検査も50メートルほどの直線が4本ほど

    • 【健康診断について】意味を求めたい気持ち

      本格的に日本に帰るため、一時的にベトナムに来ている。 引っ越しの準備をしているとあれこれ出てくるわけで。 会社の机の引き出しから出てきた 「定期健康診断23年11月実施結果」 5段階注の軽い方から2番目の”B” 『一部に軽い所見が見られるため、経過観察が必要です。検査の必要は今のところありませんが、何かあればかかりつけの病院に相談してください』 と。 ちなみに、癌の原発である膵臓は「所見なし」 考えちゃうよね。結果見ると。 2023年11月健康診断 所見なし

      • 【息子について】涙をシャワーで隠す

        8歳の息子とは、なんというかパートナーみたいな関係だ。 小さい頃から色んなところに行き、色んな経験をさせてきた。 海外で働くことになってから、英語もままならない中、インターナショナルスクールへ通わせたりした。 「大きくなったら冒険家になる。オーストラリアで新種の生物発見する。英語が必要ならがんばる!」 と自分で納得して、通い始めた。 今、一時的にその海外へ来ている。 癌治療のための日本への正式な帰国引越しだ。 そんな中、 「今日ね、ママ友からちょっとの間、お子さ

        • 【会社について】対話

          癌を患ってから、3ヶ月ほど会っていなかった上司とフェイストゥフェイスで話をした。 正直な話、波長が合う人ではなかったし、出来れば早く離れたいた思っていた。 僕のマネジメントスタイルは、メンバーの「やりたいこと」「チャレンジしたいこと」を尊重するタイプ。『失敗して成長してくれたらいい』というのがモットーだ。多少理解ができなくても、彼らにベットすることを優先してきた。 ただ、僕の上司は自分が納得できないと先に進めないタイプ。失敗はできるだけ避け、すべての実行に理由と言い訳を

        【日本人について】空港にて

          【地元について】南魚沼市

          「南魚沼の新米食いたい」 ふと、降りてきた直感。 高崎から関越で1.5時間。初めて訪れる米所。 なんと景色の良いことか。 周囲を山脈に囲まれた盆地。 日本のいわゆる山間部の街だ。 八ヶ岳と似ている。 「俺、気づいたんだけど、盆地が好きなんだなぁ」 と妻に一言。 「そうかもね、熊本の地元の風景に似てるんじゃない?」 そう。 熊本の阿蘇は外輪山に囲まれたカルデラ地形。盆地とは呼ばないが見た目似ている。 そこに合わせる既視感なのか。 妻はいつも正しい。 南魚沼の八海山

          【地元について】南魚沼市

          【趣味について】ちょいノリ

          久々に乗ったバイク。 気持ちが良すぎる。 気温20℃くらいの晴天の中、パタゴニアのジャケットを着て近場へちょいノリ。 50分のツーリング。 生きてる実感があったよ。 次はもっと遠出してみよう。

          【趣味について】ちょいノリ

          【趣味について】Welcome back GB350

          戻ってきた相棒、GB350s。 2年前、海外赴任になることになって、アニキに預けていた。 日本に戻ることになったので、輸送してくれた。 久しぶりにエンジンをかけると、空冷4ストローク単気筒のバイクらしさに溢れる、エンジン音と振動に心地よさを感じる。 ドッドッドッドッ 8ビートが気持ち良いじゃないかよ。 元気なうちに乗っちまおうと思う。 Cancer rider goes over! ノリノリミュージックで行こうと思います。

          【趣味について】Welcome back GB350

          【地元について】軽井沢へ1時間

          高崎は思った以上に良いところだと思う。 東京までは新幹線で1時間、軽井沢へも車で1時間。B級グルメにも力を入れてるし、アートだってそうだ。ある程度の独自性を持ち合わせているから、居住者の満足度も高い。 ぼくの経験からすると、アメリカのピッツバーグのような地方都市。もう少し頑張れば、ポートランドにもなり得る可能性を持っていると思う。 住めば都だ。 高崎に家を構え、東京まで通うなんて想像もしてなかったけど、そうなった。ちょうどコロナが起きた頃。人生を考えて建てることにした。も

          【地元について】軽井沢へ1時間

          【音楽について】Life goes on

          「今回の抗がん剤の副作用として副交感神経を活発化させる特徴があります。顕著なのは涙が出やすくなることです」 国立がんセンターの担当医からの説明。 2ヶ月間、打ち続けた抗がん剤の効果が芳しくなく、先週末から2次投与剤に変更した。 胸元にポートを埋め込む手術があるので、金曜日から入院。土曜から月曜まで投与、火曜に退院というスケジュール。 正直ショックだった。 思いもよらぬタイミングでのがん告知から、すぐに抗がん剤治療を始め、副作用に苦しみ、時間とお金をかけたのに、効いてな

          【音楽について】Life goes on

          【地元について】Chara and Ovall in 高崎音楽祭

          高崎市は歴史的に音楽に力を入れている。 元々、市民楽団発祥の交響楽団もいまだに存在し、ちょっと洒落た歴史ある音楽堂もある。 群馬音楽センターと言って、フランクロイドライトに学んだ、アントニオレーモンドという建築家が建てた、モダンな音楽堂だ。 それになんと言っても、Boowyの出身地ということもあり、ロック系のバンドも多い。 最近だと、back number が有名か。 そんな高崎市は10月に毎年音楽祭をやっている。今年も比較的有名なアーティストをお招きし、お手頃な価格で

          【地元について】Chara and Ovall in 高崎音楽祭

          【息子について】運動会

          今日は、長男の運動会。 高崎の空は気持ちの良い秋空とはいかず、グズついている。 「今日、あるみたいよー」 と奥さんが一言。ラインで連絡が来たらしい。 7時半ごろ 「パパ絶対、無理しちゃだめだよ!」 「大丈夫、パパ、死なないから笑」 とやりとりをした後、息子は学校へ向かった。 息子の好きなネットフリックスアニメの中に『神奈月のこども』というものがある。 主人公のカンナが神奈月に出雲大社を目指して走るという話。そのバックストーリーとしての、母親との死別。 彼女の運

          【息子について】運動会

          【本について】自分とかないから

          東大卒業のニートが書いた東洋哲学のエッセイ。 単純に面白いし、内容もわかりやすい。 1日で読めちゃう。 とくに印象が残ったのが『空』という考え方。 すべては繋がっていて、自分とかないからってこと。地球も人も宇宙も時間も。 これ即ち、「量子学」と同じ考え方。 量子は、物質であり波である。観察をすると変化が起こる。 2000年前の仏教の思想と現代の最新科学の共通性を感じるわけです。 すげーな、仏教と。

          【本について】自分とかないから

          【築地ついて】大間マグロのカマ炭火焼き

          毎週火曜日は治療の日なので、車で国立がんセンターに向かう。 8時半ごろ病院へ着き、一目散に血液検査の予約。 9時ごろ血液検査を終え、結果が出るまでに約1.5時間かかる間は、ソーシャルワーカーへ仕事周りや生活周りの進捗やお悩み報告。 10時半から11時にかけて診察済むと、投与開始までだいたい2時間ほどあるので、この間が『築地散策』の時間。 「今日は何食べるー?」 と妻が携帯を見ながら、隙間待ち時間に聞いてくる。 病気を鑑み、健康な食事は心がけているが、『築地の日』だ

          【築地ついて】大間マグロのカマ炭火焼き

          【注射について】痛くない方法

          注射はホント嫌い。 でも、病気になってからはそうも言ってられない。 毎週通院して、まずは血液検査で一本。次いで抗がん剤投与のために一本。計2本。 注射が苦手じゃない人はそんな多くはないし、できれば痛さを感じない方がよいに決まってる。 それで、僕が実践してるメソッド3つ。 ➀息を大きく吐く 「はーいじゃあ打ちますね」と看護婦さんが言ったら、「ふぅーーっ」と聞こえるくらいに息を吐く。息に集中するから、痛みへの注意が減る。 ②「いたっ!」に「みたいですね」をたす それでも

          【注射について】痛くない方法

          【スピリチュアル】蕎麦屋にて

          今朝、不意に、プレイリストでも作ろうと思ってアップルミュージックを開いていた。 コンセプトとしては、大学時代に聞いていた日本人のシンガーソングライターやバンド。 でさ、やっぱ僕らの時代はくるりなわけです。 いくつかの曲をピックアップして入れるんだけど、「ばらの花」は落とせないわけです。 ホントにこんなことしたことないわけです。 20年前の曲のプレイリストづくりなんて。 で、 お昼に蕎麦でも食べ行こうと思って最近ハマってる蕎麦屋へ行く。 今日は急に寒くなったので、温か

          【スピリチュアル】蕎麦屋にて

          【会いたい人】会社編

          会社には本当にお世話になっている。 病気を患う前から患った後も。 色々あるけど、ホント社員思いのいい会社だなぁと思います。 17年前に入社して、マーケ部、営業部、グローバルマーケ部、アメリカ駐在、ベトナム駐在とたくさんの経験をさせてもらった。 それなりに会社に対する貢献をやってきた自負もあるし、認められてる感じもある。 会社とはいい緊張感を持ちながらキャリアを形成させてもらった。 ただ、不思議なことに病気を患ってみて思うこと。会社の誰に会いたいか?ということ。 会いた

          【会いたい人】会社編