リストカット

不思議なもので私は痛みの中で切り傷がいちばん嫌いだ。
その衝動を抑えられない日がある。今日とか。

メンヘラ、精神病んでるかた、鬱のかた、インターネットにはたくさんいるしもう散々言われていることだけれど、リストカットの傷は心の傷の具現化なんだと思う。
誰かに見られたくてリストカットなんてしていないけれど、誰にも見られないような場所に傷を付けるけれど、その傷を自分で見られるようにしたいのかも知れない。

私の左腕が立派なバーコード状態だったのはおよそ5年ほど前のこと、よく見るといまだにみみず腫れのような傷跡が残っている。
そんなことが出来たのは仕事を鬱で休職していたからだ。
私は接客業だし、リストカット丸出しでは仕事は務まらない。

いつも死にたいと思ってリストカットをしているのに不思議と理性が残っているものだ。
実際には死にたいと思いつつもこの程度では死ねないことがはっきりと痛いほどに分かっているから。

自傷行為を覚えた頃はとんでもないことをしているもんだと思っていた。
誰もが心配してくれるもんだとも、偏見で全員に嫌われるもんだとも思っていた。

また毒親の話になるけれど、母親に見せつけてやった時に言われた「自分でやったんでしょ、だから何なの」と吐き捨てられたことは一生忘れないんだろうな。
それで馬鹿らしくなって自傷行為を辞められたらよかったんだけれど。

いま現在の不満は切れないカミソリしかないこと。
血が見たいのです。涙の代わりに。

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