#150 国内でも時差はある?

各国は15の倍数の経度の標準時子午線を基準として標準時を定めている。
日本は兵庫県明石市を通る東経135度の経線が基準となっている。
国土面積が小さい国は標準時が1つだが、国土が東西に広がる大きな国では複数の標準時を定めている場合がある。

面積が一番大きなロシアは実に11の標準時を定めており、国内で最大10時間の時差がある。第2位のカナダは7つ、3位のアメリカはハワイやアラスカ、グアムを入れて9つ定めている。
面積第4位の中国は東西およそ60度の経度差があるが、標準時は北京付近の東経120度を基準とした1つのみである。これは、中国の人口の9割以上の人々が中国の東側に暮らしているためである。

基本的には15の倍数の経線を基準とした標準時を定めている国が多いが、中には30分刻みで標準時を定めている国もある。例えば、インドの国土は東経 68度から97度の範囲にあり、その中心は約83度で、83÷15=5.53 となることから、ロンドンから5時間半時間をすすめた時間が標準時となっている。

ちなみに、実は日本も東西に国土が広がる国だ。最東端の南鳥島の経度は153°59′12″、最西端の与那国島の経度は122°55′57″で、およそ31度の経度差がある。単純に考えれば、2時間の時差があってもおかしくない。
初日の出の時間で比べてみると、沖ノ鳥島の初日の出は午前5時27分(人が定住する島では小笠原諸島母島の午前6時20分)、与那国島の初日の出は午前7時32分で、およそ2時間の時差がある。
東京から沖縄へ旅行に行くと、日没が遅く感じられるのはこのためである。

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