正しく見えた未来~流行り病からの生還~01

よう、久しぶりだな。

元気にしてたか?

昨日もらった質問事項だが、こりゃぁまた面倒くさい話を持ってきてくれたなぁ。

まぁ、おまえさんの頼みだから、しゃーないか。

そんじゃぁ、早速本題に入ろうか。


ずいぶん前になるが、中国から肺炎の原因となるウィルスが持ち込まれた。

初期は世界保健機構も自然発生的なウィルスだって言ってたんだが、1年もすると世界中で人工ウィルスだって騒がれたんだ。

どういうことかっていうとだなぁ・・・

最初に深刻な肺炎の感染が発生しているという噂が中国国内、特に武漢という都市で広まった。

この噂はみんな大好きツイッターで大拡散された。

文章だけで共有されたこの噂に、半信半疑の者もいればバイオハザードだと騒ぎ立てる者もいた。

数日もすると、武漢の病院で医療崩壊が発生していて、死者も急増しているという情報が動画付きで拡散された。

ちなみに、肺炎ってのはそれだけでも命の危険があるようなヤバイ病気だ。

そこに追加で「深刻な」という修飾子が付いているわけだ。

中国内外問わず、非常に大きな影響があったってのはみなまで喋る必要もないだろう。

ここで1つ、疑問が浮かぶ。

何が「深刻」なのか?

普通の肺炎が風邪などの病気を拗らせたことによって発生するのに対し、この深刻な肺炎はダイレクトに肺炎が発生してしまうわけだ。

つまり、予兆が無いまま生命の境をさまようことになる。

当然、容体も急変する。

それが数日の間に大量に発生するわけだ。

つまり、「深刻な」というのは医療ひっ迫度合いが深刻だってことさ。

まぁ、死者数もうなぎのぼりではあっただろうが、それよりも医療崩壊が発生する危険度の高さが重要だった。

これに似たものに、SARS(読み:サーズ)という呼吸器症候群がある。

SARSも中国からアジア圏に広がった病気で、今回取り上げた深刻な肺炎と同じような症状が出るものだった。

しかし、所詮はアジアで流行したものであり、欧米豪には飛び火しなかった。

それゆえ、世界的に見ればあまり大きな問題にはならないとの見方があったってわけだ。

SARSと似たようなものということで、まだ解明されていない段階であるにも関わらず、この病気の名前は「SARS-CoV-2」と名付けられた。

つまり、SARSバージョン2というわけだ。

まぁ、その予想は全くのあてずっぽうではなかったんだがな。

この時点ではウィルスが新種のものかはわかっていなかった。

だから、ウィルスの名前はまだついていなかった。

SARSの時はここ日本国でも話題になり、水際対策が実施された。

そのおかげもあってか、日本国内における蔓延は防ぐことができた。

こういった経験からだろうが、世界保健機構含め、世界中がこのSARS-CoV-2を軽視していた。

とはいえ、一部の良識ある医者や政治家たちがその危険性を訴えていた。

これらはノイジーマイノリティが如く、デマとしてかき消されてしまったわけだ。

当然だが、ワイドショーでもあまり取り上げられず・・・そうだなぁネットニュースには記事の1つや2つあがっていたっけか。

まぁ、そんな程度だったんよ。

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