SHADOWTIMES 2013/11/28 Vol.52
《shadowtimes》 Post.26
「パラジャーノフの家」港千尋
黒海とカスピ海の間、いわゆるコーカサス地方にあるアルメニアは、日本と同じく地震国である。1988年12月の大地震では2万5千人もの犠牲者とともに、多くの町が全壊したが、それでもなお古い文化を色濃く残している魅力的な国である。
その国名をはじめて耳にしたのは、学生時代に見た一本の映画『ざくろの色』だった。
六本木のWAVEだっただろうか、セルゲイ・パラジャーノフ特集が催されて、当時はちょっとしたブームだった。何とも不思議なストーリーと、めくるめく色彩に多くの人が魅了された。
ここから先は
3,516字
/
16画像
¥ 200
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?