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2020/7/17 京鹿子娘二人道成寺@シネマ歌舞伎(玉三郎は美しい)

4月に観るのを楽しみにしていたのに緊急事態宣言で映画館が閉鎖されて諦めていた。
三島由紀夫を観に行った際の予告編で再上映を知り今回、休んだついでに行ってみた。

きちんと予習していかなかったものの14年前とはいえ、まあ、玉三郎の美しいこと。
菊之助だって決して下手なわけではないし一人で踊っている時は別に何も気にならないし、むしろ身体能力がとても高いと思うけれども、玉三郎と二人になると、首の角度、手先足先、扇の捌き方、ほんのわずかの所作で吸引力が違う。
何十キロもあるだろう衣装の重さを感じさせず袖を縦横無尽に振り回す。
中腰のようなきつい体勢を涼しげにこなし動作が滑らかで動線の軌道が見えるかのような玉三郎の動きに目がいってしまう。

台詞なしで約1時間踊り続けるという見た目の華やかさに反してハードだが豪華絢爛かつ艶やかな衣装と春を舞台にした背景に目が癒されたのでした。