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2年前の横浜公演を回顧する

noteではお久しぶりです、しゃっくです。

皆さんいかがお過ごしでしょうか。
私も土日含め一人で家で過ごす日々ですが、意外と平気で過ごせてしまう自分がちょっと怖いです。いざ外出できるようになったとして、以前のような行動力を戻せるのか、ちょっと不安だったりしてます。

本来であれば、本日・5/14までの3日間にわたり、日向坂46全国ツアーのラストとなる横浜公演が予定されていましたね。
私も初日のチケットを取れていたので、振替公演が可能となった際には、絶対に足を運びたいと考えております。
というか仕事がリモートでできるなら東京にいてもよくないですか?ダメか。

さて、皆さんは坂道グループの「伝説のライブ」というと何を思い浮かべますでしょうか。

メンバーの卒業コンサートかもしれません。
極寒の西武ドーム7時間半を思い出しているかもしれません。
「不協和音」解禁の欅坂46東京ドームという方もいるかもしれません。

もちろん人によって違うとは思いますし、一つには絞れない、という方もいらっしゃるかもしれません。
私もライブが終わるたびに最高だったと言ってしまう(だってそうなんですもん)一人ですが、本日私が取り上げるのは、ひらがなけやき「走り出す瞬間」ツアー・横浜公演の初日です。

最多の「○○」曲

本ツアーは、アルバム「走り出す瞬間」リリースに合わせて行われ、
2018年6月4日にパシフィコ横浜・国立大ホールにて、ツアー全5会場10公演の初日が開催されました。

どうしてこのライブを取り上げたか。それは、セットリストをご覧いただければわかるかと思います。

0. Overture
1. ひらがなで恋したい(AL)
2. おいで夏の境界線(AL)
3. 最前列へ(AL)
MC
4. こんな整列を誰がさせるのか?(AL)
5. 未熟な怒り(AL)
MC
6. キレイになりたい(AL)
7. 男友達だから(AL)
8. 割れないシャボン玉(AL)
9. 三輪車に乗りたい(AL)
10. ノックをするな!(AL)
11. ハロウィンのカボチャが割れた(AL)
12. 猫の名前
MC
13. 期待していない自分(AL)
MC
14. 永遠の白線
15. 半分の記憶
16. 誰よりも高く跳べ!
17. NO WAR in the future
18. 車輪が軋むように君が泣く(AL)

EN.
19. ひらがなけやき
20. 僕たちは付き合っている
MC
21. 約束の卵(AL)

※(AL)…「走り出す瞬間」新規収録曲

「走り出す瞬間」を提げてのツアーということで、この日は全21曲中14曲(※)がアルバムの新規収録曲(以下、アルバム曲とします)です。
しかし、アルバム発売日は2018年6月20日。そう、対象となる楽曲のリリース前の公演だったのです。

※「日向坂46ストーリー」では15曲が新曲となっていますが、「猫の名前」がメンバー変えて披露されたのがカウントされているんですかね。

こうなったのにはアルバムの発売延期という事情がありました。
従来の「走り出す瞬間」リリース日は5月23日でしたが、延期となったのです。
そのため、本来はアルバム発売後であったはずのツアー初日が、リリース前に行われることとなりました。

楽曲のリリース前にライブが行われる事例は、バンドシーンではたまに見られます(※)。
ツアー会場は場合によっては2年以上前から押さえる必要があり、そのスケジュールに合わせないといけない、とサカナクションの山口一郎さんも話しています

※最近ではサカナクション「834.194」など。
なお、「834.194」は2019年4月24日→6月19日にリリース延期されたため、
「SAKANAQUARIUM2019 "834.194" 6.1ch Sound Around Arena Session」(4月6日~6月14日、7会場10公演)は全公演がリリース前の公演となりました。

披露されたアルバム曲のうちラジオ等で音源が解禁されたのは、表題曲「期待していない自分」など5曲のみ。
オーディエンスの誰も知らない曲が、次から次へと披露されていくという珍しい現象が発生したのです。未解禁曲の数はなんと9曲、調査はしていないのですが、これは坂道グループのライブでは最多なのではないでしょうか。

カウント間違ってたらこっそり教えてください。

未知の楽曲との不思議な体験

事前にアルバム曲を全披露(日替わりパートありましたが)との情報があったため、初解禁曲が多いだろうなという予感はしていました。
最初の3曲こそラジオで解禁された曲(といっても「最前列へ」は当日の開演1時間前にゆうがたパラダイスで解禁されたばかり)でした。
がながなひらがながな」は今でもクセになりますね。クセに…おっと。

しかし、MCを挟んだ4曲目からいよいよ未体験ゾーンに突入します。まずは一期生曲の「こんな整列を誰がさせるのか?」。
みーぱんの歌い出しに期待が高まる会場。これまでのひらがなけやきの楽曲イメージとは違う、まるで欅坂46の意思を受け継いだかのような力強い楽曲。
初解禁ではあったものの、会場は示し合わせたかのようにコールで応えます。「Oh Oh」のコーラス、絶対みんな事前に裏で聴いてただろ。

続いて二期生曲である「未熟な怒り」へ。「サイレントマジョリティー」「不協和音」などでおなじみバグベアさん作曲のダークな雰囲気に、会場が飲み込まれていきます。

ラジオで新曲が解禁されるのは、音源だけでもとてもワクワクします。それが連続で生披露ですよ?このゾワゾワ感は何に例えればいいのでしょう。
もしかしたら演者側から見ると、オーディエンスに受け入れられるか、一体になれるか、不安があったかもしれません。
ただ、周りのみんなと一緒に誰も知らない場所に行くのはめちゃくちゃ胸が高鳴る、あの冒険の感覚です。

MCを挟んでからはユニットコーナー。もう当然のように未解禁曲が続きますなんて贅沢なんでしょう
加えて「りまちゃんちっく」以外はユニット・ソロとしてステージに上がるのを見るのも初めてでした。「キレイになりたい」のこさかなや「男友達だから」のとしちゃん、「三輪車に乗りたい」のめみーぱんの掛け合いとか、多様な色を見せてくれたことを覚えています。

ちょっと脱線しますが、アルバム「走り出す瞬間」は白をベースとして、上にカラフルな色が乗っている、というイメージを持っています。
おそらくアルバム衣装が白基調であること、ジャケットのタイプによって黄色、赤、水色と使い分けられていることがそのイメージを形成しているのかと思いますが、この時の経験も彩りを与えているのかも。

表題曲「期待していない自分」は前後にMCを挟み大切に歌い上げ、今でも盛り上がるキラーチューンとなっている楽曲で会場ボルテージをマックスにしたところで、本編ラストの「車輪が軋むように君が泣く」。もちろん初解禁。

今回のアルバム曲の中で最も衝撃を受けた曲でした。
いつの間にか決められたレールの上を歩いていた人生、けれどそこに覚える違和感。
人生の何が正しいのかなんてわからないのだから、自分で思うままに走っていこう、という曲です。

しかし私はその裏テーマとして、欅坂46への対抗心を描いた曲なのではないか、とその時直感で思いました。

古い列車は古いレールを走って
古い車輪が軋む
次の世代は新しいレールの上
夢追いかけ どこまででも 走れるはず

その4か月前、大成功で幕を閉じた日本武道館3days。急遽ひらがなけやきが3日間務めることとなったライブで軸となった曲は、本ツアーの横浜公演では披露されなかった「イマニミテイロ」でした。
その時の反骨精神をプラスに変え、成功から得た自信は、「独立」への道を確固たるものにしていきます。
欅坂(=「古いレール」)がなくても私たちは走れる。「新しいレール」の上で。
彼女たちの「走り出す瞬間」を目の当たりにし、私に、会場に深い衝撃を残したまま、本編が終了します。

アンコールで最後に披露されたのは「約束の卵」。ラジオで音源解禁がされており、事前にそのテーマは存じ上げていました。

そしてつながります。そのテーマこそ、「車輪が軋むように君が泣く」で追いかけている「夢」なのかもしれない、と。
表題曲の「期待していない自分」を初めて聞いた時、その当時はこの曲がデビューアルバムの表題曲としてあることに違和感を覚えました。一言で言えば「ハッピーオーラ」を掲げるグループなのか、と。

ただ、この曲は「夢」を見るグループの現在地を示していた、と考えると、「車輪が~」「約束の卵」と前を向き、進んでいく彼女たちのストーリーがはっきりと浮かび上がってくるのです。

「世界観を作り出し、ユニット曲で多様な表情を見せ、全員曲で盛り上げ、世界観で締める」という流れは、欅坂46のライブに見られる王道パターンですね。
それを引き継ぎながらも、世界観はもちろん異なるわけだし、「期待していない自分」「車輪が~」「約束の卵」というアルバムのカギとなる曲を要所に配置。そこには、全曲ひらがな曲(※「猫の名前」は厳密には除きますが)で構成された初のライブとして、「欅坂46からの独立」がこの時点で強く示されていたように、今振り返ると思います。

(ちなみにこの横浜公演は、初日から2日目で振りの大幅な変更があるなど、そこもまた激動でしたが、それはまた、別のお話)

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パシフィコ横浜は当時の勤務先から30分ぐらいで行けたので、職場にペンライトと推しメンタオルを持っていってずっとソワソワしてましたね。

これからのライブに込めたい期待

一部地域では緊急事態宣言の期間、そのほかの地域でも自粛期間が続いておりますが、
その期間が明け、ライブが可能になったら、再びこのような状況も起こりうるかも?と密かに思っています。

特に期待したいのは欅坂46。もともと4月にはアニバーサリーライブが予定されており、そこで9thの披露予定ももしかしたらあったかもしれません。
CMソング等で一部が披露されているように、楽曲としてはすでに存在しているはずです。配信限定でも出せばいいのになと個人的には思うのですが。

すなわち、未解禁曲ストックがたくさんあって、ライブの予定ももしあったら、未体験ゾーンへと足を踏み入れるあの感覚を味わえるのかな、なんて妄想してたり。
さすがにそれは贅沢すぎますね。ライブで生まれる一体感が大好きな私にとっては、開催してくれることが本当にありがたいです。

欅坂46の新章に期待しながら、坂道グループそれぞれがまたステージで輝けるときが来る日を、そして再び皆さんと会場でお会いできる日を楽しみにしています。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

しゃっく


「アフターコロナ」の世界はきっと以前と変わっていて、新しい働き方やライフスタイルも生まれているでしょう。
私も走り出すときに向け、力を蓄えないと。

あ、何かのフラグとかそういうのじゃ全然ないです。

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