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「逆ソクラテス」伊坂幸太郎

短編5篇の最後の話、最終ページで涙が噴き出すので、読む場所に気をつけた方が良いかも。


作中に出てくる先生、「磯憲」と「久保先生」の言葉が印象に残った。
いじめ
学級崩壊
犯罪

私はこれまで、どの問題に対しても人道的観点というか、情に訴えて解決することが大切だと考えてきた。
でもそのやり方には限界があるな、とも感じていた。

磯憲と久保先生の説明は明快だ。
メリットとデメリットを説明しながら、それでも一本、芯の通った思いがあり、納得させられる。


担任教師の先入観をひっくり返すために、転校生があれこれ策を巡らせる表題作の「逆ソクラテス」も痛快だ。
「何事も自分の価値観で決めつけて偉そうに言ってくる奴」に対して言い返す一言は、私自身の中にも留めたい。

 

我が家の小2息子がもう少し大きくなったらぜひ読んで欲しい。

というか、短編5篇あるんだけど、ひとつひとつの話は長くないので、高学年の国語か道徳の教科書に載せたらいいのにな。

いじめられた時
嫌がらせを受けた時
過ちを犯してしまった時
過ちを犯した人に出会った時
 
助けになる、サバイブできる考え方を示してくれる作品でした。


めーっちゃ楽しかった!
伊坂さんの本、他にも読んでみたい。




おまけ。

この本の表紙もすごく素敵なんです。

で、この表紙を描かれたjunaidaさんの絵がすーーーっごく欲しくなってしまって、複製プリントを購入して玄関に飾ってしまいました。

めちゃ素敵!

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