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海鞘日記(2024.6.18)

いかさま師手品をやって惑わせてグルの男に財布盗らせる
絵の中で子供一人が気づいてるヒエロニムス・ボスの「いかさま師」
教訓が隠れているかエロとグロ変てこカオスの「快楽の園」
赤くたぎるマグマが足にまといつく痛みがリアルな火山の夢見る
夢見悪くワンオラクルのタロットも星の逆位置つるされ男の正位置
If you want to change the worldの10教訓に励まされけりクズの我さえ

カリュウ

シラブルの俳句難し花水木
熱熱熱狂いし初夏と言うべきか
夏至の日に聞くStay Foolish Address
ケネディの「理想の時代」旱梅雨

孟春

千年の名誉のために奮い立て万世に朽ちぬ言の葉残せ

という歌を昨日詠んだが、その理由は以下である。
私は孫子の兵法の読書感想文を書こうとしていた。ちゃんと調べないと書き進められないので止まっているのだが、孫子の説く「有道の国」とは戦争指導の為の「有道」であると考えられる。「国の上下がこれと生きるべく、これと死するべく一体となる体制」が孫子の説く「有道」の状態である。

これはよくよく考えると容易ならないことである。
独裁体制であれ専制国家であれ、国の上下がまとまっている国は戦争に有利という事になる。実際にそうであるのだろう。

むしろ独裁国家、全体主義国家の方が情報の統制、国民の行動の統制が取りやすく、第二次大戦の初期においてはそちらの方が成功を収めた。
またソ連邦などはスターリンの強権政治・恐怖政治の下においてベルリンを陥落せしめた。

私はこれらの体制(大日本帝国も含めて)礼賛するつもりはないが、
短期間の間だけは、このような無茶なやり方でも孫子の国の上下を一体とさせる原則は通用するのだという事を我々民主主義国家の人間は痛いくらいに認識しないといけないという事である。

民主主義陣営でもショックドクトリン、偽旗作戦などで国民を怒らせ、非難を敵対国に向けさせて戦時体制を形成することがある。それも有効な方法ではある。短期的には。

しかし、中長期的に見て何でもあり、嘘をついても良いという戦争指導の在り方は必ずや後世に禍根を残すであろう。ソ連邦は今や影も形もなく、アメリカの行った大義無き戦争はすでに歴史の中で断罪されている。

結局道理に叶った行いこそ、人類の長い歴史の中で千年も万年も語り継がれる事になるのだろう。文天祥の正気の歌のように本当の名誉はその人が死んでもその国が滅んでも語り伝えられる。

それでは千年残る名誉とは何かと尋ねられれば答えに窮するが、
人間千年スパンで考えられる気宇を持たなければならないと私は思った。近視眼的なモノの観方でなく、千年万年の名誉を考える人間になりたい。

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