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急がば回れ瀬田の長橋


regardの記事筆写が終わらない

私は中年の無職であるが、会社経営に憧れている。憧れているというか、コンプレックスがある。就労の経験はあるが、もう長いこと働いていない。

心の病は最近良くなってきた。英語の学習に意欲を持って取り組んでもいる。しかし長い間社会とのつながりを絶ってきたことに対する後ろめたさやら不安やら恐怖やらで押しつぶされそうになる。

法律と経済や経営に関すること、そして英語に興味関心があるのは、何とか社会に出て困らない一人前の人間になりたいと思うからである。簿記会計の知識はビジネスパーソンとしては必須のスキルだろうと思うので、日商簿記3級の資格を取ることも目指している。というかテキストを3,4冊買っただけである。

ともかくも今は英語である。兵法に従えば戦力の分散は最も孫子の戒めるところである。英語に専念しなければならない。そこで簿記を英語で覚えてみようと思い立った。wikipediaでBookkeepingの記事を検索しプリントアウトしてじっくり読むことにした。

しかしこれが時間がかかる。

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これを読解するだけで時間がかかった。単語を逐一辞書で調べて書き写したからである。

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と一応訳してみた。書きかけの項目である。

JSTORとは主要学術雑誌の論文のアーカイブだそうで個人でアクセスするのは大変なようだ。東大の図書館ではこの閲覧が可能らしい。私はこれを知って東大に入学したいと思った。JSTORだけでも素晴らしい、壮大な知の集積である。ワクワクする。それだけでなく他の施設も東京大学は恵まれているんだろうなあと思った。今の歳になって何かを夢中になって探求することの面白さに目覚めたので、この目覚めが15歳の時だったら良かったのにと少しだけ思う。まあ仕方がない。

そして、次は簿記用語の羅列が続く、それも逐一辞書を引いた。
そして今日、

Portrait of the Italian Luca Pacioli, by Jacopo de' Barbari, 1495, (Museo di Capodimonte). Pacioli is regarded as the Father of Accounting.

イタリアのルカ・パッチョーリの肖像画 ヤコポ・デ・バルバリ 1495年作 カポディモンテ美術館蔵 パッチョーリは「会計の父」とみなされている。 

これも逐一辞書で引いた。既知の単語でもすごい発見があるからだ。また1つの単語に固執しているように見えても例文で様々な単語を調べる必要があるので、1単語につき10回は別の単語を調べる。芋づる式に語彙力が増えるという算段である。portrait を調べItalianを調べる。

そこでCOBUILD Learners DictionaryにはItalyという国の項目がないことに気づいた。America、Japan、Chinaなどもない。さすがイギリス。賢明といおうか狡猾といおうか、国家・地域の項目は政治的な見解が絡んでくるから項目から省いたのだと思われる。 こんな配慮が辞書にあったなんて面白い発見だった。

Italianの項目も面白かった。イタリア語はイタリアだけでなくスイスの一部でも話されているとのことである。

こういう面白い発見があるとむしろ一個一個調べるのが楽しくて仕方がなくなる。次はregardだ。英和辞典だけでなく英英辞典も筆写して比較してみよう。そして調べたらnoteの記事に書こうと思ったのだが、どう見積もっても今日終わりそうにない。前日書いた記事も加筆できそうもない。どうしよう。何を書こう。

瀬田の長橋の和歌

もののふの矢橋(やばせ)の船は速けれど 急がば回れ 瀬田の長橋
という歌を知ったのは伊東四朗さんと吉田照美さんのおやじパッションというラジオだったと思う。伊東四朗さんが「京の都に大事があって向かうときは矢橋というところから琵琶湖を船で渡っていくよりも回り道でも宇治瀬田の唐橋を渡っていく方が確実だよ」という意味であると語っておられた。

伊東四朗さんはNHKのスペシャルドラマ「坂の上の雲」で主人公の好古・真之兄弟の父である秋山久敬役を演じられていた。大好きな役者さんである。その中でも「短気は損気 急がば回れ」という言葉が出てきた。

最近の世の中はスピードと効率ばかり求められて窮屈だ。
「坂の上の雲」の劇中、のぼさんこと正岡子規の台詞に、「一の働きで十の報酬を得る人よりも、十の働きで一の報酬を得るの人の方が偉いんぞな」という言葉があった。令和の御代よりも苦難の多い明治の御代の人々のポジティブな明るさに見習いたいなあと思う。

英語の勉強もコストパフォーマンス、タイムパフォーマンスが重視されているが、私は世の中にうまい話というのはないと思う。熱意と真摯さを持って取り組まなければ何事も成し遂げられないと思っている。モチベーションが高いと集中力が上がる気がする。逐一辞書を引き用例を筆写しているとおのずと文法の勉強にもなっている。

ぼうっと英英辞典を眺めればregister officeという項目が目に留まり、イギリスの登記所だということを知ることが出来た。レジスターオフィスは日本語のWebサイトには載っていない。日本国内の情報は実は偏っている。英語を知れば未知の情報にアクセスできる。本当に英語で読み書きできる日が楽しみだ。

何事も急がば回れである。




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