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飼い猫の話

※この文書はアメーバブログにて、8/7に公開したものです。

うちには飼い猫がいるのだが、最近人間の言葉を話しているように思う。

「ま、まー」「おや、つぅー」「ご、はーんー」「やー!」等と子供のように話しているように聞こえる。


猫が話すはずがないのだ。

聞き取った彼の鳴き声があまりにも「ニャー」と形容できない音だったから、私が知っている近い音に結びつけただけに違いない。

しかし、最近は殊更「おや、つぅー」と鳴く。

半月程前、尿で固まった猫砂に黒い斑点があったので慌てて病院へ連れていった。

黒い斑点は、病気等ではなくそもそも使用していた猫砂の原料が再生紙だったので、漂白が不十分なものを安売りしていたものに飛び付いた人間が悪かったのだ。

だが、慌てて病院へ行ったのは間違いではなく、尿検査をしたところ偶然ストラバイト症が見つかった。

その治療の一環としておやつは当面禁止になり、もう半月もおやつというおやつを食べていないのだ。

いつものご飯に乗っていたトッピングもなし。

夜12時くらいに貰っていた、お夜食のいなばの焼き鰹一欠片もなし。

仕舞いには人間がおやつといつものご飯をクローゼットに隠して、メルカリとかいうアプリで売り捌いているのだから彼からしたら「おや、つぅー」と文句の一つや二つ言いたくなるのだ。


それにしても、同棲している人に「パパ」と鳴かないのも不思議である。

今まで、同棲相手の手を甘噛みにしては強く噛んでいたり同棲相手の前では飼い主に寄り付かなかったりと警戒態勢が強すぎたので、「もしかして私のことを飼い主ではなく恋人か何かと勘違いしていたらどうするか」としょうもないことを考えていた。

しかし、どうやら私は「ま、まー」らしいので、それなら同棲相手は「パパ」ではないのか。

はたまた「ま、まー」とは彼なりに「おい!人間!」とでも声をかけているつもりなのだろうか。

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