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住宅ローンの組み方について

家を建てよう!と思った際に「住宅ローンってどうやって組めばいいんだろう…?」「どのくらい借りられるのかなあ…?」と言った疑問を持たれる方も多いと思います。ネットなどで情報収集してみるものの、地元の銀行やメガバンク、はたまたネット銀行まで、様々な住宅ローンがある上に、金利のタイプや返済方法など聞き慣れない言葉が並んで良く分からない!といった方の為に、この記事では少し噛み砕いて住宅ローンの説明をしたいと思います。


➀そもそも住宅ローンって何?

住宅ローンとは、「住宅を購入する」という目的に限定したローン商品のひとつです。

住宅ローンを扱う金融機関は、「購入した住宅(土地を含む)を担保にする」ことで家を買う人に2,000万円とか3,000万円といったお金を融資します。借りたお金は、毎月決められた金額を返済して、契約した返済期間のうちに完済するのが原則です。
ただ、「住宅購入のための融資」という性質上、他のローン商品よりも金利面では優遇されており、低い金利で借りることができます。それだけに、住宅ローンが利用できるのは、融資を受ける本人が住むための住宅を購入する場合に限られてるのが一般的です。

特に最近は史上空前の低金利時代とも呼ばれていて、低いところでは0.3%台で住宅ローンを扱っている銀行もあります。もちろん、低ければ良い、という訳ではありません。(事務手数料が多く掛かる、つなぎ融資の利用が出来ない、申し込みには各種条件がある、など)

図1

先に述べた通り、住宅ローンの性質上、銀行は「住宅を担保に住宅ローンを実行する」ので、家が完成してから初めて住宅ローンは実行されます。

家を新築する際には、土地から購入が必要だったり、着工金、中間金など施工業者に都度お金を支払う場面が出てきます。(完成してから最後に一括して総額を支払う訳ではないのです。)

そこで、住宅ローンのほかに「つなぎ融資」という住宅ローンが建つまでの間借りることが出来る融資があります。基本的にはこのつなぎ融資と住宅ローンをセットで利用することがほとんどです。

図2


②住宅ローンの金利の種類

金利の種類として、「固定金利」と「変動金利」に分けられます。

固定金利は一定期間(又は全期間)金利が一定、変動金利は金融の状勢に応じて金利が変動するタイプのものです。下記から詳しく見ていきます。

1. 変動金利

図7

金融の情勢の変化によって、金利が変動していくタイプです。
金利は年2回見直されますが、返済額は5年ごとに変更される場合が一般的です。変動型を選ぶメリットとしては、借りた際よりも市場金利が下がれば住宅ローンの金利も下がり、得をすることができます。しかし逆に、市場金利が上昇した場合には、それに合わせて住宅ローンの金利も上昇するというリスクを負うことになります。

2.固定金利期間選択型

図8

当初〇年〇%といったように、一定期間の金利を固定するタイプです。
銀行によって3年、5年、10年など固定できる期間の設定が異なります。また固定期間が終わると、その時点で改めて変動型や固定金利選択型を選ぶことができます。
自由度は高いタイプですが、固定期間終了後に、市場金利が上昇すれば、金利負担は大きくなります。また、固定期間中は変動型には変更できません。

3.全期間固定金利型

図6

借り入れ時に契約で定めた金利が返済期間まで変わらないタイプです。(フラット35など)
将来に渡って返済金額が変わらないため、返済計画がたてやすく、家計の管理もしやすくなります。市場金利が低い時に借り入れすれば、金利上昇時のリスクを減らせるので安心です。
その反面、市場金利が下降した場合には、金利負担が大きくなります。
また金利は、ほかのタイプよりもやや高めに設定されています。


③まとめ

住宅ローンを選ぶ際、借り方やどの銀行が良いかなどなかなか自分で選ぶのは難しいと思います。

ちなみに、全国的に最も多いのが変動金利型(49.9%)で、二番目に多いのが10年固定(28.8%)となっています。

宮崎県が属する南九州・沖縄地方では、10年固定が51.7%変動金利が42.2%となっており、こちらも10年固定型と変動金利型が大部分を占めています。10年固定を選ぶ場合は固定期間終了後の金利が大きく上昇する銀行もありますので、そこだけは注意が必要です。

「変動金利にするか、固定金利にするか」

これは住宅ローンを検討する際に誰もが悩む問題です。なぜ悩むかの理由は「将来の金利が誰にもわからない」からです。
住宅ローンの金利でどちらを選ぶのかの指針は、お得かどうかよりも安心が欲しいのかどうか、です。

先ほども述べた通り、現在の住宅ローンの金利は史上最低水準にあり、固定金利もかなり低くなっていることから、不安を少しでも減らしたい場合は固定金利を、とにかく安いのが良いという場合は変動金利を選ぶのが良いと思われます。

家計の状況や現在の仕事の状況、会社の将来性などまで考慮して、安心を選ぶべきと判断できるなら、10年以上の長期固定金利やフラット35などを選ぶのも一つです。現在は変動金利より若干は高いものの、長期固定金利も大変安くなっているので、「安心」という保険を買っていると考えるのもよいと思います。


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