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社会人生活15年を振り返ったら、がむしゃらに背伸びして落ち着いてきていた

普段はチェックしていない、DM用のメールボックスを気まぐれに開いて見ると、Wantedlyから「15年前の今月、ウィルソン・ラーニング・ワールドワイド株式会社で働きはじめました」というメールが届いていました。
ウィルソン・ラーニング・ワールドワイド株式会社は私が新卒で最初に入った会社。つまり、社会人になって15年が経ったらしいということが分かりました。

先日、誕生日を迎えたのですが、年度末の慌ただしさにかまけて何も書いていなかったので、社会人15年間でも振り返ってみようと思います。

何でも断らずに「はい、喜んで!」のがむしゃら期

社会人なり立ての頃はとにかく成長したくて、結果を出したくて、焦っていたように思います。
大学生の4年間を学生団体での活動に費やした私は、社会に出たら同期より1歩も2歩も進んでいるだろうと自信満々でした。しかし新人研修を受けてみるとそんな差は感じられず、このままではあっという間に追い抜かれてしまうと不安に駆られ、入社して1週間も経たずに研修担当の先輩社員に泣きながら相談したのを覚えています。

何かの雑誌のインタビューで嵐の二宮くんが、相手の要求に合わせて役を演じる「使い勝手の良い」役者を目指している、と言っていたのを見て、私もそれを目指そうと考えました。
仕事にしても、飲み会にしても、声をかけられたら断らない。そのお陰でたくさんの先輩に可愛がってもらいました。一方で、断らないせいで多くのプロジェクトを抱えて手が回らなくなり、出勤して席に座った途端、途方に暮れて泣いてしまったこともありました。

社名ではなく自分の名前が試された、目いっぱい背伸び期

プロフィールではさらっとしか触れていないのですが、最初の転職では社員5人足らずの研修・人材育成系の企業を選びました。組織の都合に左右されず、自分の手の届く範囲で仕事をしたい、と考えての転職でしたが、そこで社名ではなく個人として「何ができるか」を問われることとなります。

そのとき、所属する組織がなくても自分だけで食べていけるようになりたい。今からそのような専門性を身につけるなら、デザイン系、IT系、教育研修系の3つだろうから、だったら教育研修系を選ぼう、と決めました。
当時はフリーランスになる気は一切なく、そういう選択肢を持てる人間になろう、というだけでしたし、選択肢もこの3つしかないのか?と疑問も残りますが、今こうして当時決めた形で食べているのは不思議なものです。

その後、社長が病気で亡くなり、退職を余儀なくされ、NPO法人NEWVERYに転職しました。NEWVERYでも「どんな組織か」より「あなたは何者なのか」の方が問われたように思います。基本的には自分より年上の大学の方々を相手に仕事をしていたので、少しでも対等に見てもらえるように、見た目も中身も今思えば背伸びをしていました。打合せの際、私がマネジメントしていたチームのメンバーが上司に見られたことでスーツを新調したこともありました。

働くことではなく生きることを考えた独立期

28歳のとき、父が末期の肺がんであることが判明し、これまで自分のことしか考えていなかった、と気付きました。価値観は人それぞれですが、結婚して孫の顔を見せる、ということがもうできないかもしれない、と私は深く後悔しました。

焦って婚活もしましたが上手くいかず、仕事も帰省しやすいようにと福岡の案件を入れてもらったりしましたが、出張続きで心身ともに不調をきたし、生き方を変えようと思って日南に移住をしました。

民間で教育や人材育成の仕事に就くということは難しく、始めは誘致企業で地方創生に携わりましたが、教育を主軸とした仕事でないと頑張れないということが分かり、何も見通しのないまま開業届を提出。その後夫と出会い、結婚し、子どもが生まれ、気付けばフリーランスも今月末で丸6年です。

自分の専門性を磨いていく

私が社会人になるとき、教育に携わる仕事は教員か、塾講師か、リクルートやベネッセ、公文といったごく一部の企業だけでした。しかし今は多くの選択肢があり、またそういったキャリアから新しい学校を作ったり、校長になったり、教育長になったりと様々な可能性が生まれています。

東京にいるなら仕事をお願いできるのに、と言われることもあれば、宮崎(九州)にいてくれるからこの仕事をお願いできる、と言ってもらえることもあります。十分に貢献できたと思える仕事もあれば、様々な理由で貢献できないまま終えた仕事もあります。

そんな中で、どういった仕事が貢献できる仕事なのか、やっと見えてきたようにも思います。いただいたご縁を大事にしつつ、でも貢献できないことはきちんとお断りし、関わるからには全力でコミットして、また社会人20年に向けて頑張ろうと思います。


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