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ずるいじゃなくて、うらやましいと言ってほしい

最近、「子持ち様」という言葉が話題になっていますね。絶賛、子育て中の私としてもなかなかモヤモヤするワードです。
とは言え、子育て支援策や働き方改革については各所で議論が展開されていますので、それについて書くつもりはありません。

この話題で思ったのが、「ずるい」と「うらやましい」の使い方についてです。

子育て中の人がたくさん仕事を休むのは「(子育て中の人が)ずるい」
子育て中の人がたくさん仕事を休むのは「(私が)うらやましい」

前者は「子育て中の人」が「ずるい人=悪者」になりますが、本来は自分の感情としての「うらやましい」であって、「子育て中の人」が「悪者」に扱われる必要はありません。しかし、多くの人は「うらやましい」ではなく「ずるい」と言い、対象者を悪者にします。

教育現場でも似たようなことは起こります。
不登校の生徒は学校に行かなくていいなんて「ずるい」
障がいがある生徒が特別扱いを受けていて「ずるい」
それはしばしば対立を生み、平等主義の名の下に、受けるべき支援が受けられないというケースを多々発生させます。

それもこれも「ずるい」のせいです。

「ずるい」は相手を落とそうとする言葉です。
「うらやましい」は自分を持ち上げたいとする言葉です。

以前、何か教育に関する本で、子どもが「ずるい」という言葉を使っていたら「うらやましい」に変換するように伝えている、という話を読みました。

言葉遊びと言われるかもしれませんが、「ずるい」ではなく「うらやましい」と言っていれば、過剰な対立を生まず、根本的な解決に向かいやすくなるのではないか、と思ったのでした。

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