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思考と海


徐ろに身体を横へ倒す。
脱力し、全身に柔らかいマットレスの感触を感じる。
窮屈さなどなく、感じるものは柔らかく身体を受け止める感触だけ。
部屋の灯は消えている。
音もなく、静寂。暗闇の中、慣れない目でぼんやりと天井を見つめる事だけに頭を使う。
他は考えない。
頭を、身体を、波の揺らぐ静かな海に放り投げる。
ゆっくりと、深く沈んでいくような。
流れるがままに、漂うような。

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