【M&A】2020年1-3月のM&Aは意外と高水準?

おはようございます。本日から5月末まで、気になったM&Aニュースについて、自身の思うところや今後の展望などをちょこちょこ記していこうと思っています。

本日のニュースは「1~3月期のM&Aは高水準…コロナ不況はチャンスの見方も」というものです。

この記事を取り上げた理由

新型コロナウイルスの影響で、東日本大震災やリーマンショックのような大規模な経済の影響があるのは必然ですが、業界構造の変化、雇用の変化、マーケットの変化などがどのようにあるのか概観を把握したいという意味で取り上げました。

要旨

①前年同期比で約5%増、2009年以来の高い水準

②要因としては、日銀の金融緩和が主。コロナ禍の影響は追って表れる見込み

③TOP10のうち、MBOは3件、TOBは3件、買収は2件、子会社化は4件(うちファンドによるものが2件)

解釈

2019年全体でMBO案件は6件だけということなので、現時点で突出して多いことは明らか。MBOを通じた上場廃止は敵対的TOBを避ける究極の策ともいわれている。2011年より段々とその数は減ってきているが、今後はコロナ禍に伴う景気の悪化で経営権を外部のアクティビストに託したくない経営陣は積極的にMBOを選択していくと予想できる。

その一方で本日の日経新聞の一面にはこんな記事も。「配当より雇用維持を コロナ対応で機関投資家が転換」 自分の会社を守りたい経営者、もっと広い意味で経済全体を守りたい投資家、という思惑も垣間見える。

昨今投資家によるコーポレートガバナンス強化の動きも高まっており、経営者は投資家へ、会社が適切に機能しているかを外部に説明し、同時に監視され続けている。上場会社というのは「社会の公器」になったということだから、これは当然だ。社会を守りたいという思いと、会社を守りたいという思い、これらは字の如く表裏一体だし、自分のような一会社員からするとあくまで社会を守り続ける仕組みが機能し続けてくれるほうが安心感があるし、経営者だけが得をするような仕組みは御免被りたいところだ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?