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故郷で取り戻す自分らしい生活-”実家”ケーションのススメ-

「ワーケーションしたい」
そう言い続けて数か月、ネットで検索するもサイトを開いても調べる気力もなくうわごとのように言い続けるだけで時間が過ぎ去った。
つらつらとサイトを見ながら無駄な妄想ばかりが広がっていく。

ここ、洗濯どうすんの?
ご飯食べるところ近くにあるのかな~
毎日同じご飯は嫌だ
外食ばかりは胃が疲れそう・・・
主に食事に関する妄想がやたらと広がっていく。

もう、選ぶのも探すのも疲れた!
でもここではない日常から出て過ごしたい!
しかし仕事を休むわけにはいかない!
日常生活に変化をもたらしつつ、仕事ができ、ご飯の心配をしなくていいのは、どこ!?

答えは、実家です

馴染みのある場所だけど、いつもと違う環境!
ネットも電気も冷暖房も完備で仕事ができるスペースもある!
贅沢にも上げ膳据え膳の生活!
(家事手伝いはもちろん必須だが)

親が元気なうちに親孝行ならぬ親が元気なうちに甘えておこう作戦です。

帰ろう、半年ぶりに・・
でも外地(実家エリア以外の場所)から来た人を親は歓迎してくれるかな?
感染の心配しないかしら??

不安な気持ちもありつつそっと「しばらく置いて欲しい」と申しでると、案外あっさりといいよと返事が来た。
なんなら「いつ来るの?」とちょっと楽しみにしている風がまた嬉しい。

予定も当てもなかったけれど、とりあえず1週間くらい、詳しい日にちはこのあたり、まだ未定だけど決まったら連絡するとざっくり説明し終わると急に自分の中でも計画が現実味を帯びてきた。
あいまいに伝えた日程もしっかりブロックして外出などの予定が入らないように調整し、仕事がある程度セーブできるよう業務も整えて行った。

果たして、ワーケーションならぬ”実家”ケーションが始まった。
同じ日本だしどうにかなるでしょと必要最低限のものだけバッグに詰め込んで出発したら案の定忘れ物がぼろぼろあった。
でもそれもなくても困るほどのものでもなく、なかったらないなりに過ごしたし、現地で購入すればいいだけのことだった。
サバイバルな生活にはある程度ならされていたことが功を奏した。
(サバイバルというほどの僻地でもないけど)

還暦をとうに超えた両親との生活はそれはそれは穏やかなもので忘れてきた生活トーンを思い出させてくれた。
朝ごはんをきちんと食べ、夕食が終わったらこたつでテレビを囲む生活。眠くなるのも早いので夜は早い。
自然と私も彼らの生活リズムに合わせて行った。

何事もきちんとしようと肩ひじ張らない。
必ずどこかにたどり着こうとしない
今ある現状を受け入れ、自然に身を任せる。
足るを知り、必要以上に欲しがらない。

そんな彼らのトーンに触れているとぼろぼろと自分がまとっていたものが落ちていくのを感じる。
私、仕事にこだわり過ぎていたんだなあ。
自分が情熱を向ける先を仕事にだけ絞って成果を出そうと躍起になっていたことに気がついたのです。

これが、年末の話。

年が明けて2023年、2022年に捨ててきたのは
「焦る気持ち」

今年からは基本の平日9:00~18:00を労働時間とし、18:00になったら仕事関連のページ、ファイルは全部閉じ、土日祝日は可能な限りデジタルデトックスをし始めました。
業務が溜まるのではないか・・・とドキドキしていたのは杞憂に終わりました。
なんのことはない、「やらなくちゃ」「早くしなきゃ」「成果を出さなきゃ」と思ってプレッシャーを与えていたのは自分自身だったのです。

戻って来た平穏な生活、実家にいなくてものんびりした暮らし。
何なら久しぶりに積読になってた本だって読めちゃう。

自分の世界を作るのはいつだって自分。
今ある枠を取っ払いもう一度初心に戻る「実家ケーション」、お勧めです。


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