KDDIエボルバで働く私が労働組合に加入して団体交渉を申入れてから「成果」を得るまでの経過と感想

●申し入れから団体交渉に至るまでの経緯
 3月末、NTTに勤める契約社員の友人の職場ではコロナ対策のため自宅待機日や間隔をあけた座席変更、マスクの配布があった話を聞きました。

 NTTがそうならば、私の勤務するKDDIエボルバでも同様の対策がとられるのだろう、3・11の震災時も即座にセンターを閉鎖する等対策を取っていたので、今回も閉鎖ではなくとも何かしらの対策は取られるだろうと思っていました。

 しかし、緊急事態宣言後の4月半ばになっても座席間隔は不十分、マスクの配布はなく、自宅待機をもらえる人とほとんどもらえない人の差が存在していました。

 衛生面が徹底されていないうえ、出社する回数が多ければ感染リスクも増えるだろうにそれに対しての危険手当の支払いもないという状況に疑問を抱き、何度か上司へ改善を求めました。

 対応してくれた上司の人たちは皆、誠実に説明はしてくれるもののこれ以上は上司へ言っても何も変わらないのだろうというのはわかりました。

 どうすればいいのか悩んでいた時に、エボルバの内情を訴えるTwitterがタイムラインに流れてきたのです。

 私のフロアと同等、もしくはそれ以上にひどい話もあり、不安に感じている人はこんなにもいるのかと少し安心しました。

 そしてリツイートの中に、総合サポートユニオン青木氏のコールセンター勤務者への呼びかけを見つけ、「労働組合へ加入したい」と連絡をし、4月24日申し入れを行う事となりました。
 
 少し感情的な事を書きますが、申し入れ後は正直心が疲れました。申し入れの緊迫した感じや、その後のメディアの取材を思い出すと今でも少し胃がざわざわします。メディアの方たちは皆さん、とても丁寧にお話を聞いてくださり、感謝しています。しかしなにぶん、大勢の人の前で話すという事が苦手でしんどかったです。

 終わった後、数人のエボルバの友人にも「私じゃなくて、もっと屈強な精神の人や強い正義感を持った人がやってくれたら良かったのに」と泣き言をもらしました。

 次回出勤時、同僚や上司から何か聞かれるのではないかと怖かったのです。申し入れ前は、「間違ってもエボルバは私に嫌な事をしてくることはないだろう」と思っていましたし、実際に組合のスタッフから「組合員への不当な扱いや解雇は法律で禁止されているし、組合活動に詮索する事自体が違法」と聞いていたので不安な気持ちはないつもりでした。しかし、実際大事になっているのだと自覚すると、急に怖くなったのです。
 
 しかしながら、そんな心配は杞憂に終わり、上司や同僚は以前と変わる事なく接してくれています。また、座席間隔は適切な距離が守られ、マスクやアルコール消毒は徹底されました。

 そして5月7日に団体交渉が行われ、下記のようになりました。

●今回改善された点
 ・ひとつの島に着座する人数の削減(8人の島に座るのが概ね3人以内に)
・アルコール消毒・マスク着用の義務化、充分なマスクの配布
・仕切り板の設置(以前は向かいの人の顔が見える状態でしたが現在はアクリルの仕切りによって、向かいの人が見えない状況です)
・ヘッドセットの個人所有(準備中)
・平等な自宅待機日(100%賃金補償)の振り分けで自宅待機日が出勤予定日の半分以上へと増加(以前は私や同期たちは他の業務の人たちよりも多く出勤しなければならなかったのが、他の人たちと同様に自宅待機日が与えられました)
・車、バイク、自転車での出社可
 
●今回改善されなかった点
・テレワークの導入
・危険手当の支払い
 
●今後も交渉を続ける点
・テレワーク導入不可についての詳細説明
・緊急事態宣言解除後の対応
→解除後すぐに人員を以前に戻すのではなく、別フロアに人を分けたり等今後も感染防止対策を取ってもらいたい。またどの様に対処していくのか明確な回答がほしい。
→この点については、数日前に、6月いっぱいまでは、現在のコロナ対策を維持すると回答がありました。

●初めての団体交渉を終えた感想
 申し入れの不安やストレスもありましたが、今回ユニオンに加入して本当に良かったと思っています。途中、泣き言を言ったりしましたが自分一人ではここまで納得のいく回答はもらえていなかったと思います。感謝しています。

 しかし、同じエボルバの別フロアで働く友人の所はまだ座席間隔は徹底されておらず、自宅待機日にばらつきがあるそうです。友人も管理者ですが、さらに上の管理者に現状への不安を話したところ「仕事でしょう?皆我慢しているんだから」「(自宅待機日は)ばらつきがある事が分かれば不満が漏れるのでコミュニケーター同士で情報共有できないようにする。これは差別ではなく区別」という回答をされたという話も聞きます。

 友人は「これ以上一人で怒り続けることにも疲れた。もう声をあげない」と言っていたのでそのフロアが改善される事はないのでは、と思っています。

 労働組合への加入は、一人で闘うよりもハードルが高いでしょうか?

 法律で守られたうえで声を上げる事ができ、また会社は組合からの申し入れを拒否する事はできません。きちんとした話し合いの場が設けられます(もちろん、変な会社だとそれすら拒否したりという事もあるのでしょうけど)。

 私はこれまで労働組合へ一度も加入した事がなく、どういったものかわかっていませんでしたが、結果加入して良かったと思っています。
 
 同じエボルバ内で現状が変わらず困っている方、エボルバでなくともコールセンターの3密環境が変わらず日々不安に過ごしている方も、一度労働組合への加入を検討してみてほしいです。

 私も、今回ユニオンに助けてもらったように、他の人の力になりたいと思っています。

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