不誠実過ぎる対応!はぐみっく保育園五反田園を運営する 一般社団法人双育会と団体交渉を行いました

 5 月 18 日に、一般社団法人双育会に労働環境、保育環境の改善の申し入れを行い、その結果、5 月 30 日に団体交渉を行うこととなりました。今回は、その団体交渉の内容 の詳細と、それ以降に起きた近況についてお伝えさせていただきたいと思います。

【たった 30 分だけの団体交渉】

 私たちは双育会に 5 月 18 日に申し入れを行い、団体交渉の日時を 2 時間程度時間の取れる日で決めて、22日までに回答して欲しいということを伝えました。しかし、返事が来たのはその期日を過ぎた 23 日の 0:39 でした。そしてその指定の時間は 5 月 30 日の 15:00〜15:30 の 30 分 間か 6 月 6 日の 15:00〜16:00 の 1 時間のどちらかを選択という、いくつもある要求に対し て充分な話し合いができるとは到底思えない時間設定でした。しかし、問題を早期解決する 為に会社側と早く話し合いの場を持ちたかった私たちは、納得はいかないものの 5 月 30 日 に第 1 回目の団体交渉を行うこととしました。30 分という限られた時間での団交になってしまったので、私たちは当初の要求書の内容より緊急度の高い

①6月からの復職について

②翌日に控えている保護者会への参加要請

③申し入れ以降に起きた社内連絡ツールからの強制排除・アカウント停止について 

の 3 点に絞り、zoom での団体交渉の席につくことにしました。

①6月からの復職について

 私たちは 5 月の連休明けから傷病休職をしています。体調も少しずつ回復し、5 月 25 日に 6 月からの復職希望を伝え、その際に必要になるものについても本部に確認の連絡を入れています。しかし、30 日の団交当日に至っても返信が来ることはありませんでした。 話し合いの中で、復職について医師からの 6 月からの復職を可能とする診断書があると伝 えても「医師の判断を仰いでから社で判断する」と、会話が全く噛み合わない状態でした。 (産業医のこと?と参加されていた組合員の方で思った方もいらっしゃったようでしたが、 そのような存在は聞いたことがなく、理事は医師ではありますが、婦人科医です。また、「産業医の名前は言えない」という理解に苦しむ発言もありました。)

 復職について話を進めたいとする私たちに対し、本部は診断書関係の回答から意見をスライドさせ、今度は「就業規則と照らし合わせて判断する」という主張を繰り返しはじめました。私は入職してから明確に就業規則を示されたことがありません。そもそも会社側は就業規則を国に提出していないのです。就業規則の是非を問うやり取りの中で、10 人以上の事業所は就業規則の提出が必要という認識はあったものの、社内の人数把握ができていなか ったというまさかの発言があり、「自分の会社なのに?」という問いに対して代表は無言を貫いていました。そんな実態であるにもかかわらず、不確かな就業規則を持ち出して時間を稼ぎ、答えを有耶無耶にしようとしているとしか思えませんでした。

 また、「私達の復職の判断がいつまでにできるのか?」という問いに対しても「弁護士を通しているので答えられない」という答えを繰り返すばかりでした。経営する会社の人事問題すら管理できない社内体制とは一体何なのでしょう? 前述した件と併せ、私たちの復職を認めようとしていないとしか思えません。

 連休明けの新規採用に加え、5 月の最終週にはまた新たな職員補充があったようです。傷病休暇は 5 月末までだったにもかかわらず、本部側からは何のアクションもありませんでした。本来であれば、翌月からの復職予定や現在の体調を確認するのではないでしょうか?それが無いどころか、私たちは復職しないと決めつけたかのように、新規採用を次々と進めている本部の対応には疑問しか感じられません。

 これ以外にも疑問はあります。本件で何度も出てきている復職申請についてです。私たちが 休職するに当たり、本部に提出したのは診断書のみです。しかし、30 日の団交で総務部⻑と取りつけた「今日中に復職の案内をメールで送る」という約束によって私たちに届いたメ ールの内容に、必要提出書類として診断書と復職申請書との記載がありました。休職する時には休職届などの提出は求められなかったにもかかわらず、復職の際には届けが必要になる理由とは何なのでしょう?この会社では休職よりも復職のハードルの方が高いという意味なのでしょうか?

 また、5 月で傷病休暇が終了し、私たちは復職を希望しているにもかかわらず、本部からの復職許可がおりない為に(申し出は余裕を持って行っています)復職できないが、給与形態はどうなるのか?という質問に対して「6 割出ます」という回答がありましたが、6 月からは国からの手当ては支払われない為、会社が支払うという認識でいいのでしょう。ただ、こんなイレギュラーな事案こそ就業規則を確認する必要があるのではないでしょうか?その判断は一瞬でできるのに、復職の判断にはどうしてこんなに時間がかかるのでしょうか?また、6 割とする根拠をしっかりと提示した上で、書類として提出していただくことを求めていきたいと思います。

②翌日に控えている保護者会への参加要請

 5 月 31 日に保護者会が開かれるという情報を得て、職員として在籍している私たちも保護者会に参加したいという要求を伝えました。 というのも、今まで保護者の方への対応で嘘をつくことを指示されることがあり、保護者会 でも同じように虚偽の報告をするのではないかと危惧したからです。

 実際、私たちが 5 月に入り不在ということを心配した保護者の方々が、私たちがいない理由を問い合わせた際に『研修』、『人事異動』といった虚偽の報告をされた方が何人かいるそうで、それについて確認すると「初めて聞いた」との代表の回答がありました。しかし、 実際は朝のミーティング内で代表の指示として前述した不在理由を保護者に伝えるように という通達があったそうです。

 これは、当時私たちの休職理由を知らなかった同僚たちが自 分で判断して口にするにはあまりに突飛で非現実的な内容だと思います。(ただでさえコロ ナ蔓延時での研修や人事異動は考えられないことでもあります。)よって、現場職員の判断ではないことは容易に想像することができます。また、実際に保護者の方からこういった声があ がっている以上、虚偽の報告がなされたことは明白です。代表はこの件について「確認する」 と言っていましたが、この調査結果が出るのもいつになるのかは不透明です。どのように調査したのかもきちんと明示して欲しいと思っています。

 そして、この保護者会参加の申し入れは「弁護士と確認する」とのはっきりしない返答で、 その後の連絡は無いまま叶うことはありませんでした。

③申し入れ以降に起きた社内連絡ツールからの強制排除・アカウント停止について

 この質問に対して本部は「休業中に連絡ツールから外したのは業務指示がとんでしまうのを避ける為」という主張をしていましたが、それであれば私達が休み始めたゴールデンウィ ーク明けからするべきだと思うのですが、園のトークルームから除外されたのが 5 月 21 日、 アカウント停止されたのが 5 月 25、26 日でした。主張からは全く筋が通らない事実がある以上、この説明は全く納得できません。 

 「このような事態になったのは初めてのケースだったので」とも言っておりましたが、以前、 傷病休暇を取った職員はこういった連絡ツールからの強制排除措置が取られることはありませんでした。

 また、1 人の保育士が復職希望を社内連絡ツールで申し出たことに対し、「休職中であることをよく理解し軽率な行動は慎んでください」との連絡が入り、その後アカウントを停止さ れました。一体何が軽率な行動で、アカウント停止させられるほどの理由になることなのでしょうか?

 今現在も、私達のアカウント停止は正当な理由を示されることも無いまま、解除されることなく停止状態が続いています。アカウント停止後はメールでの連絡を指示されました。今まで使用していた連絡ツールではいけない理由は一体何なのでしょうか?他職員との隔絶を意図しているとしか思えないのです。また、正当な理由のない連絡ツールからの断絶は、前 述した私たちの復職を阻もうとする思惑にも思えてなりません。

 この議題の途中で zoom の利用制限時間となってしまい、同じ URL からのアクセスを求め ましたが、「元々30 分の予定だったので」と続行を拒否されてしまいました。

 私達が望んでいた話し合いの内容を消化することは全くできず、この日に再度依頼した週明けの就業規則の提出は、「週明けすぐに」と何度も念を押していたにもかかわらず、届いたのは 6 月 4 日(木)と週の後半に入ってからでした。加えて言えば、この就業規則は5 月 18 日の申し入れ時に提出を申し出ていたものです。

 このような不誠実な対応が続いている現状ではありますが、適切な保育環境に戻す為に今後も誠実な対応、そして要求書内容の返答及び実行を訴えていきたいと思います。

【ビラ配り中の保育士を二度に渡り盗撮】 

 前述したように、5 月 30 日の団体交渉を 30 分という短い時間で指定、期日が守られなかったり、それに対しての連絡も無いという不誠実極まりない対応が続いており、この現状を打開する為に6 月 2 日に本社である八丁堀の姉妹園前でのビラ配りを行いました。

 姉妹園の保護者の方とは面識はありませんでしたが、中には以前から園の体制に疑問を持っていた方もいらっしゃったようで、「頑張ってください」と背中を押す声をかけてくださった方もおりました。五反田と八丁堀、場所は違えど同じ保育園という枠組みの中で適切な保育環境を整えていけるよう行動していく重要性を改めて感じながら、ビラ配りを行っていた最中でした。代表が、スマホをこちらに向けながらわざわざビルから出てきて、保護者の方にビラをお渡ししている私たちを撮影してきました。ユニオンのスタッフの方の静止を受けると、「ここから入らないでください!」と声を荒げてビル内に戻って行きました。するとその数分後、私たちが いる場所の真上の 3 階の事務所ベランダから下を向いているスマホが...。明らかに私たちの様子を撮影している状態でした。 

 私たちは正当な組合活動としてビラ配りを行っています。ビラの内容においても、今まで起 こってきた事実を述べています。この盗撮は不当労働行為に当たる行動ではないのでしょうか。

https://twitter.com/magazine_posse/status/1267617760596471809?s=21 (当日の様子をお伝えするユニオンスタッフの方のツイートです。)

【個人情報の管理の杜撰さ】

 本部から届くはずの書類が届かず、確認をすると間違った住所に送られていたことが6月2日に判明しました。その書類というのも傷病手当の申請書であり、保険証番号や職場などの重要な個人情報が記載されている書類です。こんな重要な書類がなぜ間違った住所に送られてしまったのか?その原因は管理体制、意識の甘さによるものです。 

 当該保育士は入職以降に引っ越しをし、引っ越し後はその証明の為に関連書類を提出していました。しかし、その書き換え作業が正しく行われていなかったのでしょう。それが原因で今回の誤配送が起こったと考えられます。 個人情報の管理は徹底されるべきです。しかし、こういった個人情報の杜撰な管理体制は今に始まったことではありませんでした。

・関連会社職員の氏名、年齢、保険証番号がまとめられたデータを社内連絡ツールで送信 
・職員の給与、口座を社内 PCで誰でもアクセスできる状態で保管 

・退職した職員の口座を退職後に無断で使用 

・保護者へのメールで受信者全員のアドレス流出

 以上のような問題が起こる度に総務部に抗議をしましたが、謝罪はなく、逆に私たちに原因があるかのように言われることさえありました。 

 前述した事例は全てここ一年以内に起こった出来事です。この短い期間中にこれだけ頻発すること自体信じられず、個人情報への意識の低さを感じざるを得ません。同じようなミ スを繰り返す全く改善・反省が見られないこの杜撰な管理体制に、職員をはじめ、利用者であるご家庭の個人情報が今後きちんと守られていくのか恐怖を感じています。

 以上が団体交渉からの近況となります。
 会社へは 引き続きはじめに要求書で出した 

・新型コロナウイルスに関する適切な衛生対策の実施、休業補償、危険手当などについて
・エリアマネージャーからのパワーハラスメントに関する調査について  

・園⻑の就任について

・代表の問題行動を改めることについて

・労働環境、労働条件について

を求めていきます。また、新たに
・6 月での職場への復職 

も求めていきます。

 しかし、残念ながら誠実な対応が見られていない現状があり、今後もこういったブログやビラ配りなどの行動を通じて、改善のための働きかけを行っていきたいと思っています。

 また、5 月 18 日に私たちが提出した要求書の回答が期日を過ぎた 6 月 4 日に届きました。 (もちろんこの間も遅れる連絡は一切入っておりません。)その中で、次回の団体交渉の日程について、会社側がはじめに候補日に 挙げていた6 月 6 日は既に予定を入れてしまったとのことで、11 日を指定されました。今回 30 分強の話し合いをしたことで 6 日は話し合う必要は無い、責務を果たしたとの認識なのでしょうか?会社側は『誠意をもって対応』といいますが、彼らの言う誠意とは一体何なのか私たちには全くわかりません。

 こうやって問題を引き伸ばしをされている間にも、子どもたちは日々大きくなっています。 不安を感じている子も中にはいるかも知れません。その成⻑や不安を近くで見守り、一日でも早くその時に必要な保育を子どもたちに提供できる場所を取り戻すことが私たちの願いです。今のままでは子どもたちにとって適切な保育を実行できません。保育に対する考え方 を改めて欲しいのです。子どもを導き育てていく手助けをする場所である保育園が、このような不誠実な考え方では、本来あるべき保育園としての役割を果たせるとは到底思えません。

 私たち自身の職場環境の改善、そして何よりも子どもと保護者の方々が安心して過ごせる環境を取り戻せるよう尽力していく為に、皆さまの応援をどうぞよろしくお願いします!


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【総合サポートユニオンのコロナ相談体制の支援のお願い】


 緊急事態宣言の解除以降、新型コロナウイルス被害の雇用に対する影響がますます深刻化しています。解雇、雇い止め、そして派遣切りの労働相談が増加しています。特に、女性の非正規からの相談が膨大に寄せられています。
 総合サポートユニオンでは、月1000件に及ぶ労働相談を受けて法律や制度のアドバイスをしながら、団体交渉を通じて、解雇の撤回、休業補償の支払いを認めさせています。
 一方で、相談受付になどかかる費用の不足が、私たち総合サポートユニオンの課題となっています。コロナにかかわらず、通常の労働組合の一般業務に加えて、コロナ相談に対して週6日(平日夜間と土日祝日の日中)の4〜5時間の電話相談に、最低3〜4人の相談員を配置して対応しています。これにメールでの労働相談のやりとりが加わります。
 この相談体制を維持し、これからの解雇・雇い止め拡大の情勢に備えて拡充するには、資金が枯渇しているのが実態です。
 ぜひ、寄付での応援をお願いします。寄付の方法は以下の3つがあります。

(1)クラウドファンディングでの応援(2020年7月30日まで)
「新型コロナ被害による労働問題で困っている人を応援したい!」
https://camp-fire.jp/projects/view/282148

(2)振り込みでの応援
●ゆうちょ銀行での振り込み
(a)郵便局で振込用紙を使って納入する場合
  郵便振替口座:00150-8-765273 口座名義:総合サポートユニオン
(b)銀行などから振り込む場合
  ゆうちょ銀行 預金種目:当座預金 店名:〇一九店(ゼロイチキユウ店) 口座番号 0765273
●みずほ銀行での振り込み
 みずほ銀行 店名:北沢支店 預金種目:普通預金
 口座番号:3024622 口座名義:総合サポートユニオン

(3)noteでの支援
本ページ末尾の「サポートをする」からご支援ください。

 よろしくお願いします。

総合サポートユニオンの活動を応援してくれる方は、少額でもサポートをしていただけると大変励みになります。いただいたサポートは全額、ブラック企業を是正するための活動をはじめ、「普通に暮らせる社会」を実現するための取り組みに活用させていただきます。