【#広尾学園】定年後再雇用時の差別に対して新たに団体交渉を申し入れました!
私学教員ユニオンへ、新たに東京都港区にある広尾学園で非常勤講師として働くAさんが加入し、労働環境改善を求める団体交渉を学校へ申し入れました。
Aさんが団体交渉に至る経緯は以下になります。
Aさんと同様の問題を抱える教員の方は多いと思います。ぜひ、一緒に学校や雇用形態の垣根を超えて連帯し、教育現場を変えていきましょう!
◆私が私学教員ユニオンに加入した理由
私は2022年3月に定年を迎え、再雇用により、同年4月から非常勤講師として広尾学園で働いています。私は再雇用形態は「常勤雇用」(契約社員)を希望しておりましたが、なぜか学園側から非常勤雇用(パート社員)を通告されました。
今までの再雇用の際の雇用形態は、本人の希望通りとなっており、希望通り常勤雇用にならなかったのは私だけでした。
非常勤雇用になれば、労働条件が大きく低下します。収入は専任(「正社員」)時の「42%」になり、私学共済(社会保険)加入費用もすべて自己負担となりました。賞与もなく、収入は、毎年の持ちコマ数(担当授業数)によって毎年変動する不安定なものです。昨今のインフレ等により生活は大変苦しく、貯金を切り崩してなんとか生活しています。
これだけの労働条件の低下になりますので、私は文書で今までの慣例に反して、私だけ希望通りの常勤雇用にならなかった理由について学園に回答を求めました。学園側の回答は、「人事計画と職場の要員状況」というものでした。全く具体性も合理性もない理由であったため、具体的な説明を求めましたが、学園側から明確な回答はありませんでした。
その後、学園の代理人弁護士から、希望通りの雇用形態にならなかった本当の理由は、私の「教職員間のコミュニケーション手法の疑義」であると文書で通達されました。明らかに後付けとしか思えない通達でした。いとも簡単に理由を覆してきた学園の姿勢は極めて不誠実であり、もし仮に私に再雇用形態に影響を及ぼすような重大な疑義があったのだとしたら、なぜただの1度も私に対して個別に注意や指導を学園側はしなかったのでしょうか。
そのことを尋ねると、学園側は二人の代理人弁護士も含めて全員黙りました。そして、私のプライバシーや尊厳に配慮し、これ以上具体的には話せないと代理人弁護士は言いました。
私は、もし、このような学園の姿勢を許してしまえば、私に示された理由が「コピペ」され、今後学校の好き嫌いで再雇用の際の雇用差別ができてしまうと強く感じました。そして、私が悪しき前例になるようなことだけはしてはならないと強く思い、私学教員ユニオンに加入し、闘うことを決意いたしました。
◆離れていく先生たちと生徒たちへの悪影響
学内の教職員の待遇は悪く、離職率も高い状況です。非正規雇用で働く教員も多数います。毎年20人程度が退職し、20人程度が入職するという、教員の入れ替わりが激しい状況になっています。待遇の悪さは教員採用にも影響し、給与の条件を提示すると辞退されてしまうこともありました。
なぜ、ここまで人件費を削るのでしょうか?このように、教員が毎年のようにころころと変わることは、学園で学ぶ生徒たちにとってよいことなのでしょうか?
以前、学園側に環境改善を要求したことがありました。しかし、学園側からは「財務状況が厳しいから」と拒否されました。そこで、私は、学園の財務諸表を東京都に開示請求し、2020年の財務分析をしました。その結果、学園は新校舎建設時に発生した負債はあるもののそれをはるかに上回る利益を出していることがわかりました。
本校は対外的には多くの受験生を集め、「キラキラ」のいわゆる人気校ですが、人件費率は非常に低く、教員を使い捨てにするような労務管理をしていると言わざるを得ません。
◆生徒たちとともに、教職員が安心して働ける学校現場に!
この学園に集う教職員、生徒たち、多くのご寄付をいただいている保護者の皆様のために、みなが幸せな気持ちで、安心して働ける職場に改善するために私は頑張りたいと思っております。
私の今回の再雇用問題は、私が過去に学内の様々な労働問題について改善を求め声を上げたことに対する報復人事と考えております。学園が抱えている問題は、他の私学でもあることではないかと思います。
どうか、私学の、いえ、教育現場全体の労働条件、労働環境の改善に、一緒に取り組んでいきましょう。そして、教師を志す全てのみなさんが、安心して働ける職場をみんなで作っていきましょう!
ぜひ、教育現場を変えたいという方は、私学教員ユニオンまでご連絡ください。
◆私学教員の働き方を一緒に変えていきましょう
私たち私学教員ユニオンは、職場で労働問題を抱えている教員の方からの相談を受け付けています。
長時間労働や未払い賃金、セクハラ・パワハラなど、「これっておかしいのでは?」と思ったら、私たち私学教員ユニオンまでお気軽にご相談ください。相談は無料、秘密厳守でおこなっております。
また、私学教員の方以外でも、教員の働き方や他の業界の労働問題に関心を持ち、活動に関わってみたいという学生・労働者のボランティアの方も募集しております。興味を持った方は下記の窓口までお気軽にご連絡ください。
電話番号 03-6804-7650
(平日17~21時/日祝13~17時 水曜・土曜休み)
メール info@sougou-u.jp
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