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介護・保育ユニオン

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介護・保育ユニオンの活動をまとめたマガジンです。
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記事一覧

【保育業社C社団体交渉の記録 Vol.6〜労基からの是正勧告〜】

 団体交渉や新就業規則の説明は、会社側の遵法意識の低さや不誠実な姿勢を強く印象づける結果となりました。できるだけ穏便な方法での解決を願ってきましたが、私達の思いは伝わらなかったようです。  現状を打開する必要性を痛感した私達は、労働基準監督署へ通報を行いました。  労働基準監督署の監督官・相談員の方々は、丁寧に私達の話を聞いてくださり、後日C社への調査が行われました。  そして、その調査の結果、C社に6つの是正勧告が出されました。 ●是正勧告とは?   労働基準監督署

【保育業社C社団体交渉の記録 Vol5 第二回団体交渉後の二水会についての対応~最低限の周知も果たさない隠蔽体質~】

二水会という名で無断で天引き徴収されてきた互助会費について、今後どのように対応するのか、6月30日までに回答をすると会社側が明言したため、次の要望を出しました。 少なくとも次の六項目について、社員に周知すること ①これまで法に則った手続きをとらず給与天引をしてきたこと ②会費は会社のものではなく、社員からの預かり金であること ③収支明細が一度も作成されていなかったこと ④残金の額 ⑤天引きを中止した際に、従業員に必要な報告をしてこなかったこと ⑥残金をどのようにするか、今後

【保育業社C社団体交渉の記録 Vol.4〜信じられない事実が発覚! 2回目の団体交渉】

第二回団体交渉は、2024年6月19日、 今回の私たちの要求は次の点です。 昇給規定の無断改定について 一回目の団体交渉では「内規なので社員に無断で改定しても問題がない」という回答でしたが、賃金に関することは就業規則に記載しなくてはいけない項目。内規でよいはずはないので、引き続き説明を求めます。 2、新就業規則の問題点について  1回目の団体交渉後、会社側は何年も中断していた就業規則の改定を大急ぎで進め、十分な周知期間もないまま6月1日に施行しました。この拙速ともいえる

【保育業社C社団体交渉の記録 Vol.3〜38年ぶりの就業規則改定〜】

 第一回団体交渉の前は、「従業員の話を聞けば、誠実に答えてくれるはず」「遵法意識をもって、会社を変えてくれるはず」と希望をもっていました。また、自身の携わる本が好きで、仕事にも情熱をもっていましたから、C社のイメージに傷を付けたくはありませんでした。  だからこそ、C社の問題を社外に公表することも、その他の強行な手段も選択してこなかったのです。  しかし、団体交渉でも、その前後でも、会社側は、不誠実な対応を繰り返すばかり…。このような姿勢を目の当たりにしたことで、会社側に

【保育業社C社団体交渉の記録 Vol.2~第一回団体交渉・不誠実の上塗り~】

 こんにちは。   私たちは、全国の幼稚園・保育所・こども園に絵本をはじめとする保育用品全般を製造・販売しているC社で働く社員(職種:編集者)です。  前回の投稿では、「優良企業」だと思っていたはずのC社の杜撰な労務管理の実態が明らかになったことについてのお話でした。  2024年3月14日、私たちは第一回団体交渉に臨みました。その結果、自分たちが信じていたC社の「いい会社」のイメージはさらに崩れていったのです。  私たちの目的は、会社をつぶすことでも、個人としてお金を

ケアマネジャーを過重労働やハラスメントで休職に追い込んだ八王子市「やまびこケアセンター」の責任を問う!

東京都八王子市の居宅介護支援事業所(以下“居宅”)「やまびこケアセンター」 で働いてきたAさんが私たち総合サポートユニオンに加入し、過重労働や未払い賃金、パワーハラスメントへの謝罪と賠償、労災申請への協力などを会社側に求めています。 〈24時間365日、全く仕事から解放されない!〉 Aさんは日常的に心身が疲弊して当然の働き方を強いられてきました。 この居宅では「特定事業所加算」https://www.mhlw.go.jp/shingi/2010/03/dl/s0311-7

【熊谷サ高住シャングリラ】オフィストゥーワンの経営状態について話し合いました

埼玉県熊谷市で介護施設「サービス付き高齢者向け住宅シャングリラ」「小規模多機能型居宅介護事業所シャングリラ」「居宅介護支援事業所シャングリラ」等を運営する、有限会社オフィストゥーワン(埼玉県熊谷市、代表 植野智恵子)で、夜勤専従介護士として働くAさんが介護保育ユニオン(総合サポートユニオン・介護保育支部)に加入し、労使紛争(未払い賃金や多数の労働法違反)についての団体交渉をスタートさせしました。今回の記事は5月23日に行われた団体交渉の内容です。 ◉オフィストゥーワンの労使

【フェルマータ保育園に笑顔を】第2回団体交渉で明らかになった法人のあきれた実態

 私たち関口フェルマータ小規模保育園(運営:社会福祉法人くじら)で働く保育士や調理師などすべての職員が、介護保育ユニオンに加入し、今年3月7日から法人に違法な運営の在り方などの改善を求めています。 私たちの主な要求は、管理職によるパワーハラスメントをなくすこと、違法な保育所の運営を改めることなどです。笑顔を保育所に取り戻したいというのが私たちの思いです。  これまでの経緯については過去のnote記事をお読みください。 ・【フェルマータ小規模保育園】保育園に笑顔を!~保育士が

【速報 フェルマータ保育園】ハラスメントで休職中だった園長の復職が実現しました!

 4月22日、パワハラで休職中だった関口フェルマータ小規模保育園(神奈川県厚木市、運営 社会福祉法人くじら)の園長が3ヶ月の休職期間を経て復職し、初出勤しました。  園長は休職した当初、法人からの度重なるパワハラの数々を思いだすこともあり辛いこともあったようですが、休んで完全に仕事から離れることで少しずつ元気になり、園長を慕う職員の待つ現場に戻ることができました。  それでも復職するまでにはいろいろな困難があり簡単なことではありませんでした。  私たちは職員全員で組合に入会し

介護保育ユニオンの厚生労働省申し入れ、そして介護保育ユニオン宣言(仮)について

 私たち介護保育ユニオンは4月19日に厚生労働省への申し入れを行いました。これは2月21日に記者クラブで開いた記者会見https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/8c1d366f381d52b6c1ebd27fdaee07157302396c と厚生労働大臣宛の要求を受けて、同省老健局と労働基準局が対応したものです。 〈私たちが先に回答を求めた3つの要請事項について〉  介護従事者が構成する労働組合が国へ申し入れを行うことはこれまでもあ

【フェルマータ保育園に笑顔を!】本当にあった酷い話。第1回交渉で法人の違法な実態が明らかになりました

 私たち関口フェルマータ小規模保育園(運営:社会福祉法人くじら)で働く保育士や調理師などすべての職員が、介護保育ユニオンに加入し、今年3月7日から法人に違法な運営の在り方などの改善を求めています。  私たちの主な要求は、管理職によるパワーハラスメントをなくすこと、違法な保育所の運営を改めることなどです。笑顔を保育所に取り戻したいというのが私たちの思いです。  組合加入に至る経緯は前回のnoteをお読みください。 【フェルマータ小規模保育園】保育園に笑顔を!~保育士が平和

【開かれた聖ヨハネ会を取り戻すために】第6回 法律や約束って守らなくていいんですか? ―— 対話をはばむもの

 私の勤めている社会福祉法人聖ヨハネ会の特別養護老人ホーム・桜町聖ヨハネホームでは2023年から24年初頭にかけて職員の大量離職が起こり、いまだ危機的状況にあります。  2月20日に私たちユニオンは、社会福祉法人聖ヨハネ会との間で2回目の団体交渉を実施しました。  今回のnoteはその報告です。  今回の団交を一言で表すと、「約束は破るためにある」  最後までご覧いただけるとありがたいです。 これまでの経過については、以下のnoteもお読みいただけると幸いです。 1回 社会

【フェルマータ小規模保育園】保育園に笑顔を!~保育士が平和に過ごしていた日々を返して!~

 子どもたちが安心して通うことができる保育園。  保護者の皆さまが安心して子どもたちを預けることができる保育園。  全国の保育士たちは、このことについて常に意識を持って業務に従事しています。  保育の質を維持していくためには、私たち保育士が働く職場環境が正しい姿であってこそのことであることは言うまでもありません。  あるべき職場環境を求め、かつ健全な保育園運営を目指していく上で私たち保育士が今やるべきことはなにか。  そのことを考えた結果、私たち関口フェルマータ小規模保育

7/24(日)13時〜「長時間労働・パワハラ無料相談ホットライン」を実施します

 今年7月、厚労省に寄せられた2021年度のパワハラ・いじめの労働相談が初めて10万件を超えたことが明らかになりました。また今年6月には、厚労省の2021年度の労災統計によって、パワハラ・いじめによる精神疾患は過去最高を記録したことも明らかになっています。  2020年6月から大企業に対してパワハラ防止法が適用され、今年4月からは中小企業にも適用されたことで、現在は全企業にパワハラ防止措置が義務化されています。それにもかかわらず、職場の荒廃は広がるばかりです。また、そのパワハ