寄り添わないけど

最近、自分に対して「寄り添いの気持ちが1ミリもないなお前は」と思うことがちょくちょくあります。マジで冷たい。
音楽に関してはたまに言ってもらえるんですよ。かなり前向きな言い方で、ごくごくレアなご意見ですけど、「背中を押すのではなく共に歩もうとしてくれる歌詞」みたいなこと。すんごくありがたいと同時に、すんごく恐れ多いんですよね。だって誰かのことを思って書いたわけじゃなくて、自分が痛みを感じた時にやだよーーーーーつって書いてあるので。
それが共感を呼んでいるのなら願ったり叶ったりですけども。

そう、ワタシは人の気持ちを汲んで寄り添ってあげるということはできない人間なのです。
ただ、「じゃあどうするか」は一緒に考えてあげられるかなあ。つまり、迷子になったら明かりになるよくらいのことは考えてあげれるかも知れんなあ、とは思います。

人間の気持ちの機微にさほど興味がなく、自分一人の視点やその日の気分なんかで結論を出そうとするのは、これはもう血筋というか、メンタル的な遺伝形質やなと思います。
マジで怖い話をしますが、うちの母はまあ高齢なんですね、毎日飲んでる薬を何日間とか飲み忘れるとちょっと身体の機能を果たせずに危ない状態になっちゃうと。で自分には20歳ほど歳の離れた兄がいるんですけども、母親に「なるほど、母ちゃんの認知症がひどくなったら薬もう飲んだよって言えば良いねんな」と、まあ冗談ですが、言っちゃってるわけです。それに対して自分も母親も「なるほど!」とか言ってましたが、冷静に考えて一家全員道徳やり直した方がいい。
とまあこのように、一家の人間がこんな感じなので、血筋レベルで寄り添いのよの字も知らないんです。

ただ、兄もパッとそういう、採用するかどうかは置いといて案は出すんですよね。そんな感じで、自分もトラブルに際してどうなったら良いか?みたいな案はすぐ考えたりします。

お騒がせしております通り、うちのバンドには今ベースがいません。ある木曜日に突然入院することになったとき、どないしよ〜〜ってなりました。で確かに僕もどないすんねんという気持ちになったんですけど、その週末には「まあゆっくり活動続けて復帰を待つしかないかな〜」くらいの気持ちはなっておりました。
あと、最近ライスワークの方で一緒のチームの先輩がメンタルしんどくてっていうので、仕事を肩代わりしていく方向で、ちょっとした調整をしたりしてました。その時も「とりあえず今週はここまでがんばってもらって」「そっからはこっちで面倒見るので、来週からは定時で仕事切り上げてください」みたいなことシャシャーっと提案してました。

なんというかね、そりゃチームのメンバーが欠けたらキツいんです。ふつうに心配しますし。仕事も増えるし心労もある。
でもなんか、他人のことなのでどうしようもないっていうか。人にはそれぞれの地獄があって、それも含めて色んな要因があるから、誰が悪いとか、何々のせいでとかって、他人のことに関して何も言えないしな〜って思うんです。そこはそいつが一生懸命向き合って、根本的な解決に向かってもらうほかないし、必要だったら手は貸すけど、納得できるポイントはご自身で見つけてもらわないと、て感じ。これは自分の中では、寄り添っているとは到底言えないスタンスかなあと思ってます。存在してるだけなんですよね。寄り添おうとするなら弱った人が何にも言わなくても手助けすることになるのかなーと思ったりしますが、とりあえずそれは僕にはできないっす。空気も読めへんし

寄り添わない代わりに、できなくなったことを肩代わりするとか、できそうなことを提案するとか、欠けてる間の場所は守るとかそういうのは多分できます。なぜならメンバーが一人欠けてたからって世の中は待ってくれないので、自分のやるべきことも日々積み重なっていくし、自分の地獄もちゃんと生きないといけないから。
バトル漫画のダンジョン攻略ストーリーによくある「こっちは俺に任せろお前は先に行け」というやつですが、逆もまた然りなんですよね。「俺は先に行くからお前はここで頑張っておけ」と言う立場の人間もいる。
ただ漫画と現実で違う点としては、バトル漫画だとお話の都合上「先に行け」と言ってくれた方がだいたい討ち死にしちゃうけど、現実は各々が諦めなければ全員生還の未来を迎えることができる点です。
僕はそこんとこ諦めないです。それは熱い気持ちがあるからとかじゃなくて、それなりに生きてたら未来のほうから勝手に来るのに、途中で投げ出すほうが損じゃない?ぐらいの気持ちですが。

そういうわけで、ベリーバッドアラモードはベースがいませんが明日レコーディングです。サポートでSDSのチカゲ氏に今回は参加してもらいます。
音源のお届けについては色々考え中ですが、SNSでまたお知らせしますので、頭の片隅で気にかけてもらってたら幸いです。未来をお楽しみに。

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