カサンドラ症候群?

「あれ?発達障害?」

先日、長年の友達と久々に会った。
元々は仮〇ライダー好きの子供が集まる掲示板で知り合い、「子供は特撮を卒業していくのに親だけ特撮ヲタになっていく」典型になって、今でも友達。
遠方だから滅多に会えないけど連絡は取ってて、でもここ数年希死念慮が強くて精神科に通院中であり、「〇にたい」という連絡が来るようになっていた。
その時点で、私は既に対人援助職になっていたので、仕事では無いけど愚痴を聞いたりしていたんだけど、最近かなり酷くなってきて、とうとう今年に入ってから「もう限界」と言って、実家に帰っていた(私もその方が良いと思った)
で、春休みに入る事もあって、お子さん達のお世話の為に家に戻るついでに、途中下車して久々に会おう、となった。

文章では中々聞きにくい事を、ランチしながら色々聞いてて思った事が「夫が発達障害なのでは?」という事。
片付かない部屋、会話の途中で全く違う事に興味が飛ぶ(離籍する)事、その他色々聞いてて「軽度だろうけど、何かしらの発達障害があるのでは」と思い、「旦那さんってちょっと…変わってる?」と聞いてみた。
メチャクチャ首がもげそうな位に「うん!変!」と。
部屋の写真を見せてくれたんだけど、ザ・汚部屋。
夫の部屋どころか、リビング・庭・お子さん達の部屋にまで夫の荷物が侵食し、廊下にも荷物がたくさん。脱いだ服もあちこちに。
お子さん達が「汚くて友達を呼べない」と苦情をずっと言っていて、末っ子さんに至っては色々あってイジメ被害にも遭っていて、今は摂食障害で入院中。

で、その友達に「凄く失礼な事いってゴメンなんだけど、発達障害の傾向があるような気がするよ」と言ってみた(言っても大丈夫な人だから)
そしたら「考えた事も無かったけど、確かに何してても途中で終わって最後まで完了しないし、片付かないし、忘れ物が多い。話が通じない」と。
それ以上の話はとりあえず避けて、本人のアルコール依存症・鬱病を先に治療しようね、と話してそこは解散した。

翌週、「家に帰ったら希死念慮が酷くなってきた」と、想定していた連絡。
そうなるだろうなと思っていたので、すぐに受診予約を取るように言って、「出来れば夫さんも、何か別の理由でいいから受診同行して貰って。医師には事前に”夫が発達障害の気がする”という事を伝えて」と連絡した。
とにかく何か予定を入れて、希死念慮がMAXを超えないようにする事に注力して連絡したけど、メチャクチャ疲れる。
で、受診当日「今から行ってくる」と連絡があったので、「聞きたい事を忘れないようにメモを持っていく。旦那さんの件も忘れず話す。希死念慮がかなり酷いから入院可能なら入院したいと伝える」事を再確認。

夜になって、「入院は調整中。とりあえず女性シェルター的な施設で家族から離れる方法も教えてくれた。旦那に関しては、汚部屋の写真を見せて説明したら”何からの発達障害はある可能性あり”と言ってた」とメールが。
うん、軽度だろうけど、やっぱりなという感じだった。

発達障害という言葉が産まれてから何年も経ち、世間でもかなり認知された言葉になってきたが故に、割と簡単に「発達障害じゃないのー?」みたいな軽いノリで会話に混ざる事も増えてきた。
どこからが「通院が必要なレベル」なのか、どこまでが個性なのか。
周りがメチャクチャ大変なら通院する方がいいけど、本人は全く困っていない(結構ある)とか、所謂「カサンドラ症候群」の配偶者も多い。

発達障害って、病気では無いし、障害とされてるけど「本人はさほど困ってない」時も割とあるし、逆に二次障害を起こして悲惨な事になっている人もいる。
障害者支援の仕事をしていると、障害者手帳を取得している人とたくさん接するけど、手帳を「免罪符」にしている人も正直いる。
定年退職してから、再就職が難しくて、鬱病で手帳取得して障害者雇用で働いている人もいる。なんか「グレー」な感じがする人は、たまにいる。

介護認定でもそうだけど、身体障碍と違って、精神障害や発達障害は「どれだけ本人が困ってるか」で等級が決まる感じなとこもあるから、明確な基準って難しい。
どう見ても重度ASDだけど、仕事や家族に恵まれていて全く自覚が無い&困ってない人(うちの舅)とかもいる。二次障害が無いからだろうな。

今回は、長年の付き合いの友達だし、希死念慮がかなり酷いし、根本的な原因の1つに旦那さんが関わってると判断したので「発達障害では?」という考えを伝えたけど、基本的にはプライベートでは伝えない。
薄々思っている人だと、私が専門職なのを知ってる人は「どう思う?」と聞いてくるけど、医師では無いので断定で話は出来ない。
「グレーの色の薄い・濃いの違いだよ」とは言ってある。

以前も書いたけど、ある程度それ界隈の仕事をしていて「もしや」と思っても、ホント滅多にそれを言えない。どうしたもんだか。

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