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PTミネアポリス(機械兵団の進軍)参戦レポート

こんにちは、セゴウです。

5/5~5/7にアメリカのミネアポリスで開催されたプロツアー「機械兵団の進軍」に参戦しましたので結果報告をします。
今回はおまけとして費用の話も書いてみたので、あくまで一例ですが今後プロツアーを目指す方の参考になれば嬉しいです。

ミネソタ州ミネアポリス
羽田から直行便で約12時間

今回は前回プロツアーからのチェイン組であるテルテルさん、JVさんに誘ってもらい、銀髪美少女yamiちゃんと石黒軍団(いしぐん)のまれい君、めい君を加えた6名のチームで調整。
軍団員から3名同時にプロツアー出場となった事もそうだし、同じ目標を持った新たな輪が広がっていくのもとても嬉しかった。

<チームメンバー>
テルテル <@teruteru8140
JV    <@JV_9999
yami   <@yamichase
まれい  <@mareomtg
めい   <@_mei0024

チームメンバー以外にもドラフト練習に付き合ってくれたり、スタンのデッキ構築の相談に乗ってくれたり、応援してくれたり、自身のためは当然だが期待に応える為にも勝ちたいと思えた。

しかし先に結果を述べるとトータル2-6での初日落ちとなり、残念ながら次回プロツアー(Season1/Cycle3)の権利を獲得する事が出来なかった。

今回は過去一番練習したしチームメンバーにも恵まれてモチベーションも高かっただけに結果はとても悔しいが、最高の舞台に戻ってこれるよう地力をつけながら目の前の戦いを頑張りたい。
(年末に開催される世界選手権は出場出来るが、その後の権利は何も持っていない為)

それに特に落ち込んではいないしそんな時間も無い。
6月にはパイオニアでのCycle3 Finalが控えており、何とSeason2 Cycle1の店舗予選も始まっている。改めて文字にしてみると恐ろしい。
走っているのか走らされているのか、走っていると思えるうちは楽しみながら頑張れば良いし、走らされていると感じる事が強くなった時は休息すれば良い。(ポエマー)

はむちゃんず

1.大会結果報告

さてここから本題。
今回のプロツアーは『機械兵団の進軍』を使用したドラフト3回戦+スタンダート構築5回戦。
4-4(12ポイント)以上が2日目に進出し、最終27ポイント以上が次回プロツアーへのチェインとなる。

Nathan君強すぎ

前回プロツアーからのチェイン組は今回も連続でチェインすると次々回までのプロツアー出場が概ね確定するので普段以上に重要な大会であった。(制度がややこしすぎてあまり分かっていないデス)目標は前回と同じく9-7で、ドラフト3-3、スタン6-4以上を目指して取り組んできたが、結果はドラフト1-2、スタン1-4の合計2-6と大負けした。

ではなく大負け

今回、ドラフトについては以下の特徴があった。

【両面カードの扱いについて】
大会1週間前くらいにドラフトでの両面カードの扱いが最終決定。
まず卓内で全ての両面カードを全員に公開、その後スリーブに入れる。
つまり出た両面カードは分かるが誰が何を取ったかは分からない仕様。

発売後にドラフト練習、大会直前はスタン練習に充てており、リアルで集まる必要があった事からも本番同様の練習は出来なかった。色の棲み分けやカットの戦法が大きく変わるため実際にプレイしておけたら良かった部分。
(GWにエリア予選が被った弊害)

【リスト非公開】
前回プロツアーでは公開制だったが今回は非公開、当日1回戦の時点でリスト非公開と知った。

公開制であればケアするカードが限られるので脳のリソースを確保出来るが非公開の場合にはそうはいかない。非公開の方が相手を出し抜く機会が増えるので実力差が出やすく面白いとは思うが、ほぼ格上の相手と対戦するプロツアーにおいてはマイナス方向。

これが1-2という結果に直結した訳ではないが、このような流動的な環境で結果を残すことを求められているという事。条件は皆に平等ゆえ。

■1stドラフト
Deck:青白t黒 結果:1-2

耐え、、、れず

初手は《アラーラへの侵攻》、《集団的悪夢》、《命を奪う嘲笑》から黒除去被りが気になったが上家が《ウルグローサへの侵攻》を公開していたので黒の流れを狙って《集団的悪夢》を選択。1-2で狙い通りこのバトルを引き入れ、黒の流れを掴んで順当にピック。2色目候補は流れが良かった青に。

ところが2-1で令和の悪斬(おじ)こと《加護をもたらす戦乙女》を引き当てた事で白を検討。下家に白を流していたため流れは悪かったが除去含めて数枚のプレイアブルを得て、黒メインの構成にする事で何とか形にはなった。
細い事が懸念の2-1希望デッキだったが、やはりサイズこそパワーとなり力負けの1-2。

  1. UB ○×○

  2. WG ×○×

  3. WBtG ××

  1. 《スカイクレイブの曲芸士》3枚入りのテンポデッキ。《エファラの分散》2枚ほかバウンスやカウンター呪文での妨害が強かったが、戦乙女無双で勝ち。この時は今日は行けると思っていた。

  2. 《大天使エルズペス》入りの白黒。出された回数分負け。ボム環境なのでやはり細い受けデッキを使うとこうなる。

  3. タッチ緑部分の《エルフの桶守り》、《改宗獣》3枚で攻め込まれて負け。受けデッキは…

■スタンダート (1-4)
Deck : Grixis Midrange (チャンドラ+招来型)
4. Grix Mid ×〇×
5. Rak Mid    ×〇×
6. Mono W ××
7. Grix Mid 〇××
8. Rak Mid 〇〇

結果的にMOチャレンジのデッキと類似???

【デッキ選択】
選択理由は以下の3点。
①主軸が完成されている
②Final 時点よりもメタゲームが完成されておらず様々なデッキが存在する事でマークが薄くなっている
③アグロの感触が悪く、持ち込むプレイヤーは少数と予想でき、エスパーに対しては石術の加入により優位に立てる

予想したメタゲームもラクドスがトップという点を除いては概ね予想通りだった。結果こそ惨敗だが選択自体は悪くはなかったと思う。
結果論だがアーキタイプ全体の勝率は53.3%だったしチームメンバーのテルテルさんはスタンで勝ち越ししてチェインを果たしている。
同型・ラクドス相手のサイドin/outも練習してプラン通り勝てたゲームもあるし全然勝てないと感じたマッチは無かった。

言い訳は山ほどあってサイコロ後手多くないとか、相手の引きが強すぎ(トップの手札1枚が《救済の波濤》)とか毎回3ターン目《鏡割りの寓話》で《人体改造機》捨てるやんとか(早口)。もちろん1-4と大負けした要因もきっとあるはずなのでその辺りのフィードバックを意識してプロツアー後のスタンダート環境に取り組む。何事も積み重ね。終わった事なので次に生かせる部分、反省すべき部分を見直し切り替えたい。

引用
https://twitter.com/karsten_frank/status/1656675277190356994?s=20

【良かった点】
・《希望の標、チャンドラ》が強いと気づきそれを反映したリストに出来た

結果を見ればそうだろと思うかもしれないが、正解が無い状態でここに辿り着くだけでも相当難しく感じて、プロツアー後の大会に完成されたデッキをベースにメタ読みやデッキupdateをするのとは勝手が違った。
10年以上競技MTGをやっているがスタン新環境に向き合ったのは初めてで、分かってはいたがこれまで自分で構築を考えるのを後回しにしていたツケが一気に来た。

【悪かった点】
・メタゲームに存在したラクドスを過小評価して選択肢から外した
・ミラーは《銀行破りの勢団》を巡るゲームという意識が強すぎた

チーム内でラクドスはグリクシスの下位互換、アグロほとんどいない想定なので色を足す事はリスク<リターンであると結論付けた。対戦を数マッチ行いグリクシスはラクドスに勝てるという事で選択肢から外したが、ラクドスが勝っている要因を深堀しなかったのは反省点。

またミラーマッチでカギを握るのは銀行という結論に至り、合計4枚採用するとともに、これに対処する《削剥》も合計3枚のリストにした。概ね正解ではあったのだが、実際には対ラクドスでは銀行以外にも《人体改造機》を巡る攻防が発生し、2敗したラクドス戦ではこのカードに対処出来ない事が敗因となった。
練習段階で気づけそうなモノだが、試行回数が少なかった事もありマッチ勝率だけを参考に、何とかなるというふんわりした見解のみで進んでしまっていた。

自身が新環境へのアプローチ方法のノウハウが全く無かった事が非常に大きく、チームとしてもメンバー6人では正直時間が全く足りなかったと感じている。例えばMTGアリーナでは新環境のスタンダートをプレイする機会がままあるので、今後はこれに積極的に参加するなどして理解を深めたい。

【ラクドスに対する私見】
以下、Nathan選手のインタビュー(をブルナーさんが翻訳していたの)を見て、自分なりに嚙み砕いての考察。

引用
https://twitter.com/mksnake007/status/1655341622190813185?s=20

・グリクシスとラクドスという比較ではなく、勝つためのプランの問題で、3ターン目の《鏡割りの寓話》もそうだが、全体的に前のめりで攻める構成になっている
・メイン《強迫》の意図が勝ち手段を通すため(諸説)とはっきりしており、1ターン目のアンタップインの価値が上昇
・副次的に《人体改造機》への耐性が付いている
・《死体鑑定士》が強い弱いではなく、やりたいプランがラクドスでも実現可能であり、鑑定士は不要と判断

トッププロ集団の行った環境分析やデッキ構築を自身で実現する事は容易ではないが、少なくともラクドスは環境Tier1として存在していたので、それに対するアプローチ方法については改善する必要がある。繰り返すが本当にリソースとの戦いでもある。


2..プロツアー会場/ミネアポリス周辺レポート

現地の様子を写真でお届け。

写真を撮り忘れたが大会登録日である木曜日にはレセプションパーティーが開催され、ビュッフェを堪能出来た👍
PT参加者じゃない人達もパーティー参加してたような気がするのだが、ガバ感が自由の国っぽくて良かった◎

フィーチャーエリア
PT会場内のフリプエリア
(これと別にMagicCONエリア有)
観戦用ソファー
奥にケータリング有
ファートリ🦖
MagicCON会場ではコスプレ軍団も徘徊していた
アーティストブースで偶然見かけサインを貰う
めちゃ良い(語彙力)
ミネアポリスの街並み
コンビニ一軒も見かけず
紹介してもらったおしゃピザ屋
会場近くのカードショップ
ホテルの朝食

思ったより写真を撮ってなかった事を後悔📷

3.費用について

あくまで参考です。
賞品は資産にはなるけどそのまま現金化出来る訳ではないので。ただ前回から貰えるようになったバックパックは普段使いも出来る(ギリギリプレイアブル)し、限定ジェイスの他にもコレターブースター等、お得感のあるセットではある。
(プロツアー定番の水筒も大分マシに)

【収入の部】
9-7チェインの場合には賞金US$1,500の70%=US$1,050を得て次回プロツアーに臨む事になるので、国内FinalのTop8経由よりもより負担は膨らむ。
※下記に記載し忘れたが、国内8だと追加でFoilプロモの配布有

【支出の部】
今回はGWに跨った便であったため、5/8(月)ミネアポリス発の帰国・直行便は翌日の便よりも+6万円で、仕事の都合が付けられない場合には月曜の便での帰国が必要であった。

またホテルに朝食が付いているかどうかで支出が大きく変わるため要チェック。

今回パーティやケータリングがあった事と、8回戦終えた後だと開いているお店も少なく、ミネアポリスではコンビニや定食屋のような気軽に入れる飲食店を見かけなかったので、Uber Eatsでピザを頼んだのと、ピザ屋に行った2回以外は控え目な夕食だった。
※持参したカップ麺とお米が心に沁みた

昼夜を自身で調達する場合にはUS$40/日以上は必要と思って予算を取る事をオススメする。

ホテル朝食+PTケータリングの無限コンボ


とりとめのない終わり方になってしまったが今回はこの辺りで。

6月に幕張で開催されるパイオニアでのChampions Cup Final3とSeason2-1の店舗予選を抜ける事が当面の目標となる。

競技MTGを通して得られる体験や繋がりは代え難いものであり出来る限り走り続けたい。

それでは。

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