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Webtoonのクオリティを上げる『ブラー効果』と『被写界深度』って?

スマートゲートのWebtoon制作スタジオ広報担当の砂田です。

弊社スタジオではアクション系のWebtoonを制作することが多いので、演出ではスピード感と迫力にこだわっています。

そこで効果的なのが『ブラー効果』『被写界深度』という手法です。

今回は、Webtoon制作には欠かせない『ブラー効果』と『被写界深度』がどのようなものなのか、実際のWebtoonではどのように使われているのかについてお話しします。


『ブラー効果』と『被写界深度』

『ブラー効果』と『被写界深度』とは、元々は動画制作におけるエフェクトの手法です。ゲーム制作においてはモーションブラーとも呼ばれ、ユーザーに没入感を与えます。

まず、ブラー効果とは動きに対する残影、といった感じです。動きの方向に合わせて大きくぼかしを入れることで、一枚絵でもなめらかな動きを表現することができます。

例えば「俺だけレベルアップな件」のプロローグで主人公が剣を振り上げるシーンではブラー効果と光の演出で、かなりのスピード感を演出しています。

また、被写界深度は、カメラのピントの範囲のことを指します。カメラの撮影では、焦点があっているところははっきりと、後ろの背景はぼんやりとさせることで遠近感を出します。

Webtoonではさらに、どれくらいぼかしを入れるかによって全体を俯瞰させる、あるいは一点に注目させる等、読者の視線を誘導します。

「ゴッド オブ ブラックフィールド」の2話では主人公に焦点を当て背景をぼかした被写界深度で、没入感を演出しています。

特に、初めて主人公(の体)の自宅に帰ったシーンでは、かなり背景をぼかして人物を際立たせているため、人物への感情移入の効果を強めています。

ちょっと脱線した話

Webtoonから少し脱線しますが、ゲームのブラー効果や被写界深度などの効果について書かれた記事がありました。

瞬間的なインパクトが重要なWebtoonに対して、長時間遊ぶゲームのユーザーにとって、レンズのような効果は一部否定的な意見もあるようです。

確かにゲームではユーザーが快適に遊ぶために視認性も重要になるため、効果をつけすぎるのも考えものですね。

アニメや動画を参考にしよう

Webtoonの演出は、マンガよりアニメや動画のほうが参考になります。一定方向のスクロールの流れに合わせた演出方法は、コマの大きさを自由に動かせるマンガの演出とは大きく異なるからです。

長時間同じコマを見る読者はいないので(じっくり眺めるのは作品研究をしたい私のようなWebtoon制作スタジオの人間でしょう笑)、スクロールしたときの一瞬のインパクトと視線誘導が、作品のクオリティをかなり引き上げます。

特に、先程挙げたようなアクションの多い作品においては、効果をうまく扱えるかどうかで作品の雰囲気を大きく変えます。

Webtoonを制作される際は『ブラー効果』と『被写界深度』を意識して取り入れてみてはいかがでしょうか。

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