POST6『勉強について』
こちらのラジオの書き起こしです。通勤通学中に音声で聞きたい方は下記リンク先から
https://note.mu/sg_post/n/nabe1e5b114f2
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〇塾は勉強だけする場所?
井上:今日のテーマは勉強なんですが…したくないです!
坂野:そうですよねー。
僕は普段、塾講師をしているので、勉強は教える立場で関わってます。
井上:みんな塾でどうしてるんですか?
坂野:僕の塾には、喋りに来てる子とか、どう考えても勉強以外のことにモチベーションのある子が多いですね。基本は親御さんから、勉強して来なさいって送り出されて来てる感じです。
井上:勉強はさせてます?
坂野:決まった時間はさせます!
井上:勉強以外のことにモチベーションがあるというのは、例えばどんなことですか?
坂野:昨日は高校一年生の子と、ずっと人間の認知機能について話してました。
そうしたら、生徒が「やっぱり先生と話すと楽しい」って言ってくれて。
井上:へー!それが楽しいってことは、それを求めて来てるんでしょうね。
僕は、新しいものを知れることが勉強の楽しさだと思うので、そういう環境作りは大事にしたいですね。
子どもたちからそういう質問はよくあるんですか?というか、何故その話に?
坂野:本か何かの言葉から、社会ってなんだろう?人間ってなんだろう?という話になって、生徒が「社会的な動物だ」って言うので、面白いこと言うなあと思って。そこから認知機能の話になり盛り上がってました。
井上:ふーん。「何をもって人間というのか」ってことですか?
坂野:そうです。だからそれで言うと、勉強ってなんだろう?とか、いろいろ考えてみてほしいと思います。
井上:じゃあ最終的に「勉強ってなんだろう?と考えてること自体が人間」って感じがしますね。
坂野:あ、そうですね。本来の動物は、ご飯を食べる意味とか考えないですから。
井上:「人間は考える葦である」って言葉もある通り、そういうことですよね。
※リンク「コトバンク−人間は考える葦である」
〇勉強してもらいたい時には
井上:勉強というテーマでいくと、勉強ってみんなしたくないものだと思うんですけど、なんでさせるんですか?あと、最低量はしてくれるのかもしれないけど、その最低量はどうやってしてもらってます?
坂野:うーん。勉強って基本的には期限があることだと思っていて、期限の無いものは「学び」と言えばいいと思ってるんです。
例えば定期テストとか受験とか、期限が決められたものに関しては、本人の期待値もあるので、そういうのを見て、必要なタイミングで危機感を煽るなりします。
期待値を下回るような結果だったら本人の負担にもなるし、長期的にはその期待値を超えていくことで本人の自信に繋がると思うので。
だから、最終的に僕がやるのは、危機感を煽るだとか、目標を再確認してもらうことですかね。
井上:なるほど。ギリギリまでは本人の自主性に任せておいて、必要な時にはそこに語りかける。生徒の将来まで考えてるわけですね。
坂野:塾ではね(笑)
〇子どもが勉強しないのは親のせいじゃない
井上:家で勉強しなくて悩んでる親御さんも絶対いるじゃないですか。そういうのはどうするのがいいと思いますか?
坂野:えっと、それについて悩むのをやめる。
井上:勉強しない子どもについて悩むのをやめる?
坂野:はい。僕はそれが一番の近道だと思っています。だから、ご相談いただいた時は「全然大丈夫です、ご本人も自分でめちゃくちゃ考えてるので」って言います。
現に、子どもたちはすごくいろいろ考えていて、勉強をやろうとするタイミングでちょっと早く親御さんが「勉強しなさい」って言っちゃうんですよ。考えてから行動するまでが遅いから、そこの空き時間にお母さんの鉄槌が来ると、やる気が削がれてしまう気がします。
井上:やりなさいって言うからできなくなるんですね。
坂野:そうです。やりなさいってなんで言っちゃうかというと、それは親御さん自身がモヤモヤしてるからなので、一旦そのことは横に置いといてぼーっとコーヒーでも飲んでほしいです。
井上:そっかー。でも自分のせいだって思ってしまうこともあるじゃないですか。
うちは親から「私が先生に言われるから勉強しなさい」ってよく言われました。そういうのはどうしたらいいですかね。
坂野:それに関しては、恥の文化だなって思います。
よく話させてもらうのは「お母さんはお母さんで幸せになってくださいね」ということです。だから、飲みに行きたかったり遊びに行きたかったら行ってください、受験生とか関係ないですから。
お母さんはお母さんで幸せになるっていうのが前提で、自分が満たされてたら「この子は私とは別の人間だから、自分とは違う人生を歩んでいくのね」と思ってもらえるんじゃないかな。
お父さんお母さん自身の幸せを追求する権利はもちろんあるし、そこを我慢しないでほしいです。
井上:それで結果として子どもが自分で考えて行動するようになるんですね。
あーたしかに。わかるけど、難しそう。
こういう話をしてる時、どうやってそれを伝えたらいいのか自分もすごく考えるんです。親御さんにその一歩を踏み出してもらえる一言ってなんだろうって。
二人: ・・・・・(しばらくの沈黙)
井上:まあ今考えても結論は出ないと思うので、また考えときます。
坂野:僕も考えます!
じゃあ今回はこんな感じで。また次回お会いしましょう。
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