2022原巨人、「育成」の本意に迫る

2022年ももう1月が終わった。慌ただしい中で終わってしまった感覚もあるが、コロナへの対応も含め働いた分成長できた感もある。

さて原巨人については報道で若手育成に舵をきるというニュースが出ている。それを受け、一部の専門紙では坂本や菅野ではなく若手をラインナップにいれるような能天気な予想もあった。かといってシーズン前のメディアを喜ばせるだけの記事、阪神タイガースの藤浪覚醒のようなものと考えるのもつまらない。その発言が出た真意や理由を深く考えて、お気持ち表明したい。

発言が出た経緯

3つが考えられる。1つに2021年の巨人の戦いにおいて、総崩れに終わった補強を補う若手が出てこなかったことがある。あれだけチャンスのあった先発陣には直江横川平内などの投手、コロナ禍もあってのスタメンには北村香月廣岡など期待されたが結局誰もが入れなかった。(廣岡はCSで岡本の代役を勤めたことを考えると断ずるのは言いすぎでは?)

そうした若い選手層の薄さは以前にも書いた即戦力中心のドラフトを行った由伸巨人と、高卒中心のドラフトを行った原巨人の合間の世代の貧弱さ(23~27歳)が原因である。

そしてそのことに山口オーナーらフロントの焦りを感じるのである。堀田や中山や秋広を異様にプッシュする様にはあの08年に大田泰示に55を渡した巨人のような焦りを感じた。34になる坂本、33になる菅野をファン以上に次期スターにの出現を焦っているのがフロントなのだろう。そうしたオーナーらに対してのポーズということも考えられる。

若手が競争する相手は

「実力が同じならば実績がある選手より若い選手を使う」、これを「菅野坂本中田じゃなくて堀田秋広中山を使うんだ!」ととるのは焦りすぎている。

なぜなら「実力が同じ」ではないからだ。若手が競争する相手はベテランではなくて中堅である。由伸政権時代にかきあつめた即戦力であり、19年20年のリーグ優勝を支えた26~30歳の選手たちとなる。

堀田や山崎や山田は去年後半にローテを組んだ菅野戸郷高橋メルセデス山口、ではなく桜井畠今村らとの勝負となる。

野手ならば秋広は中田翔中島丸梶谷ではなく一塁なら北村、外野なら松原重信石川と勝負。中山は坂本ではなく若林廣岡吉川尚との勝負になるわけである。

長いシーズン、ましてやコロナ禍のなかではいかに戦力を充実させるかが勝負。今シーズンの若手に期待してるのは「二軍で育成」ではなく、先輩を押し退けて「一軍で少しでも役に立つ」ことになる。


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