G1はゲイブ・キッドのためにあった

あと3日でお盆休みにはいるが、ここ3週間、仕事がマジ忙しい。しかしその中で新日本プロレスのG1climax ABブロックの試合は寝る前に見ている。

なぜABブロックかというと、CDブロックにはない特別なストーリーが展開されているからだ。
そのストーリーの中心にいるのが、NOAHから参戦した清宮海斗であり、G1climax前に名付けられた令和闘魂三銃士であり、今回取り上げるゲイブ・キッドである。

試合スタイル

STRONGタッグ王座にいることで後からの入場であることを利用して、先入場中に奇襲をかけてくる。そしてコロナ後解禁された客席を巻き込んだ椅子攻撃をした後は、打ち合いバチバチの試合を展開し、後半にナックル&急所攻撃でフィニッシュにつなげる。

以前からゲイブの特徴であったバチバチだが、STRONGでのフレッドロッサー戦など、単調だし、やりすぎな気がしていた。そこに今回BULLET CLUB入りして始めたヒールムーブを交えることで、試合に幅が出てきた。

自分でストーリーを作るコメント力

もともとノーテーマのヤングライオン時代にも真壁に絡んだりと、ゲイブは因縁を作るということに意識を持っている。
このG1では一つ一つの試合が、ただの試合ではなく、自分でストーリーを作れていたのがゲイブだった。LA道場で一緒だった成田蓮には殻を破れないことへの叱咤激励、あのコロナ禍でヤングライオンとして苦しい時代を共に過ごした辻とは笑顔も見られた。また清宮海斗は、新日本プロレスが最高と考えるゲイブにとってNOAHから来てチヤホヤされていると怒りをぶつける試合となった。

所属したブロックが良かったこともあるだろうが、今回のG1最も成長したというか、ファンに新たな物語を見せてくれたのがゲイブだったというわけだ。

G1後にゲイブに期待されるもの

ゲイブのG1公式戦は終了したが、1つ予定が決まっている。
8月末に新日本プロレスとの関係も深い母国イギリスのレボプロで現BULLET CLUBリーダーのフィンレーと組んで、ELP、柴田勝頼と戦う。

現在はROHで王者として試合を重ねる柴田勝頼、かつての師である柴田に対してゲイブはどんなストーリーを作るのか?

ゲイブが心の休養を選択した際にサポートをしたらしい、オスプレイらイギリスマットの選手との因縁もこれから作っていけるだろう。

また気が早い話ではあるが、BULLET CLUBで実績を積む中で、将来的にリーダーに近いポジションに行く可能性もある。ファンからこうした話が出るくらい、G1はゲイブにとって大きな飛躍の場だったということは間違いない。

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