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【ミシンの豆知識】ミシンの歴史 JUKI編

こんにちは!ソーイングスクエア管理人です。
本日もミシンの歴史シリーズをお届けしますよ~😉

現在、日本ではJUKI(ジューキ)、SINGER(シンガー)、JANOME(ジャノメ)、BROTHER(BROTHER)が、ミシンの4大メーカーと言われています。

前回のSINGER(シンガー)ミシンに引き続き、


今回はミシンの歴史 JUKI(ジューキ)編

をお届けしたいと思います。

JUKIミシンといえば、工業用、職業用ミシンをイメージされる方も多いのではないでしょうか?

JUKIミシンは、工業用ミシンで世界シェアNo.1の大手ミシンメーカーです。

その歴史は1938年、太平洋戦争中に機関銃・小銃などを生産する東京重機製造工業組合として設立されたことに始まります。
銃などを作っていた会社だったとは驚きですね!

戦後、武器製造を中止し、それまで使用していた工作機械を活用し、ミシンを作り始めました。

1947年には 家庭用ミシン HA-1型機を生産開始します。
このミシンは優れた品質が認められ、通産産業大臣賞を受賞しています。

1950年には、第1回お年玉付郵便はがきの特賞の景品にもなりました。
とても人気があったことが伺えますね。

1953年には工業用ミシン事業に参入し、世界へミシンを輸出開始。
アメリカ・ヨーロッパ・アジア・中国など世界各国に販売会社を設立し、販路を広げます。

1969年には自動糸切り機構を開発。
これによりアパレルの縫製工場などでは、生産性が大幅に向上し、現在のファストファッションにつながる、安価なアパレル品が誕生するきっかけとなりました。

1978年には、家庭用ミシンに初めて自動糸通し、自動糸切り装置を搭載。

1985年、世界初完全自動糸調子機構を製品化しました。
ザ・ミシンという人気シリーズのミシンの初代ですね。

2009年には HZL-F600JP エクシード キルトスペシャルを発売。

このミシンでは、JUKI工業用ミシンの技術(BOX送り、ボタン穴かがり自動補正)を家庭用ミシンに搭載することで、ワンランク上の「ぬい品質」「ぬい性能」を家庭用ミシンで実現しました。


・BOX送り機構

従来の送り機構とは異なる、箱のような四角い軌道を実現。
送り歯を水平に保ちながら送ることで、安定した強い送りが可能となり、ぬい縮みや布ズレを防止。
薄地の縫い縮みやバッグの持ち手などの厚手でも縫い詰まりもなく、スムーズに縫うことができます。

7枚歯 BOX送り

送り力の大幅な向上により、薄地・厚地の素材もスムーズに送り、従来では難しかった折り目が重なった裾上げ時の極度な段差も縫い詰まることなくきれいに縫えます。

他にもこのミシンには新しい機能が搭載されています。

・自動糸切り機能付きコントローラー

フットコントローラーのかかと側を踏むことで、自動で糸切りが可能。
操作性がアップ

・ワンランク上のボタン穴かがり

独自のセンサー方式を採用し、ボタン穴かがりの自動補正ができるように。
従来のものより格段に仕上がりが美しくなりました。


2015年 HZL-EX7発売

さらに縫い心地や品質を進化させワンランク上の仕上がりをかなえるミシンとして販売。
使う人がより使いやすくなる機能を工業用ミシンの技術を生かし多数搭載しています。

・押さえ上げの電子制御
電子制御で押え上げ高さを調整できる機能もJUKI独自の技術から生まれました。
角縫いでのピボット機能や、フロートモードを搭載するとともに、操作性も向上しています。
また、糸切り後の自動押え上げも実現しています。

・スライド針板

家庭用ミシンの針穴は横に広いため、どうしても薄地がくいこんでしまったりすることがあります。
この針板では、レバーを切り替えるだけで、針穴を直線専用の丸い穴に切り替えることが可能なんです!
これにより、薄地の縫い始めも最初からきれいな縫い目で縫うことができます。
縫う人の目線に立った非常に便利な機能だと思います。


JUKIミシンは、工業用ミシンの技術を応用して、家庭用ミシンに搭載し、よりハイレベルなモノづくりを意識してミシンの機能や性能をを進化させてきたメーカーだといえますね。

技術に裏付けされた高い品質にこだわりをもって、ものづくりをしているのがよく理解できました。

今後もミシンがどのように進化していくのか楽しみです。

今回はミシン4大メーカーの1つであるJUKIミシンについて歴史をたどってみましたが、いかがだったでしょうか?

銃などの武器製造会社として設立されたとは驚きでした。
しかし、その武器製造の技術や工作機械があったからこそ、それをミシンにいかし、今現在のハイスペックなミシンへとつながったんですね。

ミシンの歴史、知れば知るほど奥が深くて面白いですね。

また他のメーカーについても取り上げていきますのでお楽しみに!

ソーイングスクエアでは、ハンドメイドに関するさまざまな情報を発信していきます。
皆様の少しでも参考になるとうれしいです。



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