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『資産運用立国』

いま、あなたの心の中には、どの様な音楽が流れていますか。
 
本日の日経新聞には、『年金運用に行動規範、24年夏に策定へ 岸田首相が表明』との見出しがありました。
これは、知財・無形資産の活用などを議論するシンポジウム「日経サステナブルフォーラム」の挨拶のなかで「アセットオーナーに求められる役割を明確化した『アセットオーナー・プリンシプル』を24年夏をメドに策定する」と首相が明らかにしたものです。
資金の出し手である企業の年金基金などのアセットオーナーに対し、受益者である従業員らに運用成果を適切に還元するよう求めるというものです。

ちなみに、昨日の日経新聞の1面にも「金融庁「強い運用会社育成を」 大手金融に統治策要請へ」との見出しがありました。
これは、銀行など大手金融機関に、傘下の資産運用会社の経営強化策づくりを求めるもので、金融グループに属する運用会社は親会社の意向に左右され、投資家の資産形成を助ける金融商品を提供できていないといった課題が指摘されており、運用会社が顧客本位で業務運営に専念できるようガバナンス(企業統治)強化策などを盛り込み、運用力を引き上げるというものです。
ただし、行政権限で直接的に打てる手は限られるため、今回の措置は強制力をもたない要請とし、公表するタイミングや更新頻度などは各金融グループの判断に任せるとのことです。

これらの記事の根幹には、政府が掲げる『資産運用立国』戦略があると思われます。要するに、国内外の優れた事業者や人材が日本に集まり、競い合って専門性と運用能力を高め、家計を含む投資家により良い商品やサービスを提供することが日本の経済成長に繋がるという事のようです。

少しは、資産運用にかかわるモノとしては、アセットオーナーやアセットマネジメント(運用会社)さらに金融グループに対する要望・要請は正しく理解できるものです。
この他にも、上場企業に対してもコーポレートガバナンスの徹底といった事も求めています。
さらに投資を行う国民に対しても新しいNISA制度の提供を始め、金融リテラシーの拡大を目指して、高等学校でも金融にかかる授業が行われたりしています。
世界では、少なくとも欧米では、これらは、ESGも含めて当たり前の事であるとは思います。既に米国では、ESG投資については政争もあり、懐疑的な状況になっていますが。
少なくとも金融に携わる企業の多くは、この政府の方針に基づき“顧客本位”であろうとしています。まだまだ不十分なのかも知れませんが、本来、当たり前の事であった“そうあるべき”であろうとしています。
それは、金融庁を始めとした行政機関も“そうあるべき”として、力を入れていると感じています。
立法・司法・行政の三権分立とは言いますが、では立法府である議会、すなわち国会議員はどうなのでしょうか?“国民生活”という言葉をよく使われますが、物価高だから、政府が補助すべきとか、よく耳にしますが、その補助に使う予算は、国債で賄われています。ある意味で、それは借金返済を次世代に先延ばししているだけではないのか。将来的な経済成長による税収増を念頭にしているとも言えますが。
近く衆議院が解散し、総選挙が行われるとの予想もありますが、自身の選挙だけとは言わないまでも、選挙を意識した言動が多いのではと、個人的には疑念をもってしまいます。
少し過激でしたね。
 
本日の1曲は、RCサクセションの「スローバラード」です。
RCサクセションのボーカルは、言わずと知れた忌野清志郎さんです。清志郎さんが作る曲には、時に過激に平和を願い歌うこともありますが、恋愛を語るように歌う曲も素敵です。なんで、こんなに沁みるのだろうと、若い頃に砂浜にとめた車中で独り思ったこともあります。

本日は、ここまで。お付き合いいただき、有難うございました。

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