二年目の愚痴

新卒だった自分のことは、実家に置いてきたうえで話をしていきたい。

「ほかの人のコーディングをコピペしたのですが、どうして機能しないのかわかりません、どうしてか教えてください」

こう新卒に質問された時、自分の時は1分ほど止まった。画面の向こうの新卒がPCがフリーズしたと錯覚したらしく、「あれ、止まった、、、?」というつぶやきが聞こえ、我に返り、そのあと一緒にコードを見て原因を確かめて修正の指示を出した。

まず、愚痴から。
これはあまりにもあんまりな、、、
まずこの「ほかの人」というのは会社の新卒同期ということだった。なら一番最初に取るべき手段は普通、その人にコードの意味を聞く、というのであるべきだ。俺に質問してどうする?
次に、さらっと言ってるけどなんで意味の分からないものをカンニングしてるんだ?????研修課題をカンニングするな、とは言わないし、人のものを見て学ぶことは何も間違ったことじゃない。でもそこから「学ぶ」が抜けたら何もならないじゃん、、、調べろせめて。調べたうえでわからないって言え。あと試せ。今回調べてすらないけど、Visual Studioなんだから別にプロパティを試すようのプロジェクトを作ってテストするくらいはやっていいぞ。

という言葉がパッと浮かび、一度この辛辣な文言を頭の中で良くこねて深呼吸してから口を開いた。物は言いよう、というが、手を返せば言いようはものによって決まらない、、、ということで結構優しい指摘になったと思っている(思っているだけで実際は、、、かもしれないけれど。)

実際これはあまりよくないことで、学校の課題とかで例えると、
「クラスメイトからもらった読書感想文の2ページ目だけコピペしてほかは自分で書いたのに、どうして点数がクラスメイトより低いんですか?」って先生に質問するのと同じである、、、意味が分からないと思ったそこのあなたは正しい。つまるところこの質問者は、いろいろ課題に取り組む方法が正道邪道関係なくバグっているのだということがわかる。

そして考察。
これは新卒というか、新しい環境にこれから飛び込む人や上下関係でもがいたりしている時に考えるべきことになる。
一番最初の書き出しで、「新卒だった自分のことは、実家に置いてきた」とある。一年前のことなんかまったく覚えちゃいないとは言わないが、どうしても先輩をしていると、後輩と接しているときに「できなかった自分」を今の自分と切り離してしまうきらいがあるのだ。これは割と多くの人がそうなんじゃないかと思っている。つまるところ、新卒諸君の目の前に立っている人の大体は自分と同じくらい恥ずかしい思いや失敗とかをしている人が立っているんだという認識をすると、変に肩肘を張ることがないかもしれない。

二つ目。
よくよく考えても、やっぱりこの質問に関して言えばあまり自分は快く思っていないし、質問者に対するイメージで言えば悪くなる。ただ、それでも質問自体には対応して、当人が質問のゴールに着く(ここで言えば、原因の解明と修正方針についての指摘)まではサポートしているし、また質問方法についての指摘も行っている。それがまったくもって正しい手法なのかは置いておいて、できる限りの指摘は行った(つもり)である。ここから言えるのは、立場が上の人間は、下の人間からの質問は必ず返答するということだ。そして、答える質問の質なんてそこでは関係がない。最悪「よくわからない」という言葉でも対応する(まあ研修課題だから、というのももちろんあるけど。)ということは、、、別に上みたいに愚痴ったが、そんなことは質問する側からすれば知ったことではないとして「わからない」と思ったらさっさと頼ればいいのだ。評価やイメージに関しては、その上下関係が続くわけでもないのだから、新卒であれば本当にどうでもいいのだ。

それとも自分みたいにここまで一つのことをうじうじと考える人も多くないかもしれない。もしもそういうことであれば、「こういう人がいる」と心の隅で思っておけばいい。もしかしたら自分みたいな人間が部下や上司になったときの扱い方のヒントになるかもしれないし。

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