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ソフトウェア マニュアル

Internet社のABILITYという音楽制作ソフトを買いました。そして、当然のようにマニュアルは入っていません。インストール後にソフト本体に組み込まれているマニュアルを参照することで、マニュアル本を付属させない販売方法は、もうほとんどすべてのソフトでは当たり前になってしまいました。

あの一世を風靡したNECのPC-9800の頃は、5~6冊くらいの小冊子が付属しているのが当たり前でした。また、ソフトウェアでも、かなりボリュームのあるマニュアル本が付属しているのが、普通でした。

これは、機能が今の10分の1くらいしかなかったので、分厚いマニュアルにはならなかったことと、なによりソフトを購入している人が少なく、そのソフトの使いかた本が出版されるほどの購入部数を稼げないこともありました。

ウィンドウズが完全に大方を占めてしまい、オフィス系のソフトはマイクロソフトに牛耳られてしまうと、今度は周り中に教えてくれる人達が沢山いることになり、エクセルの様な多機能表計算ソフトでも、関数をほとんど使わない一般の事務系では、何もマニュアルがなくても、限定された使い方さえマスターすれば、何とかなるといった状況になってしまいました。

しかも、本屋にはエクセル・ワード・パワーポイントそれぞれについて、即効使える使い方本が数多く出版されるようになってきました。元々、ソフトに付属しているマニュアルは、文章そのものがとても読みにくいものなので、分かり易く書かれた市販本が結果的に売れることになってしまいました。

そうなると、ソフト毎にマニュアルをつけること自体がほとんど意味をなさないことになり、それでは、マニュアルは付けませんので、独学で勉強してくださいと言わんばかりのコスト削減策として、マニュアルレスとなり、これが社会の風潮になってしまったきらいが有ります。

ところが、今回購入した音楽制作ソフトは、ソフト自体が万人が購入するようなメジャーな製品ではありません。となると、必然的にコストは高価になります。そして、一般的でないがゆえに、爆発的な購入本数を記録なんてことは期待できませんから、マニュアル本を付属させる意味は有っても、そのコストを価格に乗せるとますます高価なソフトとなり、販売が苦しくなります。

もう一つ、この種ソフトは歴史が古いものも多く、かなり使い方を知っているものにとっては、ちょっとしたヒントさえ掴めば、使えてしまうという面が有りますので、それこそマニュアルは本体プログラムにPDFで納めておけばそれで問題はあまり起きないことになります。

後は、初心者のための使い方をどうするかということに気を配ればよいということになります。PDFファイルを全部印刷という手が有りますが、これは時間と金と整理という問題が有ります。
ならば、いっそ別刷り本として、販売するという選択肢が残ります。
実際に、この別刷り本は4400円で販売してします。

ページ数にして、430ページほどありますので、それを自宅のインクジェットプリンターで印刷したら、とんでもない時間と、それを印刷するためのインク代もかなりの額に上ります。
結局、しっかりとした装丁が施された本の方が、検索も楽になります。
ということで、私も使い方本を購入したのです。
(タイトル画像は、筆者作曲の一部)

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